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“本を読む時間がない”人向けの書籍要約アプリ「Quickreads」
(2014/6/4 13:37)
書籍キュレーションサービス大手の情報工場は、話題の書籍を1冊あたり1200文字に要約し、約3分で読めるスマートフォン向けアプリ「Quickreads(クイックリーズ)」の提供を開始する。対応環境はiOS 6.0以降/Android 2.3以上のスマートフォン。アプリのダウンロードは無料で、コンテンツの閲覧は月額300円(税込)。ひとり6冊までは無料で閲覧できる。
Quickreadsは、1200文字にまとめた本の要約を閲覧でき、スマホでニュースを読むような手軽さで、話題の書籍の概要を知ることができるアプリ。書籍のタイトルは、ビジネス書や実用書を中心としたラインナップで、毎週5冊ずつ追加される。時事ネタや職種別のテーマでセレクトされた10冊をまとめた特集も毎月用意される。
本のタイトルを選択すると、書籍情報として本の価格や出版元、著者プロフィール、要旨、内容紹介として1200文字に要約した文章を読むことができる。また内容に関するクイズが3問用意されており、読了後に理解度をチェックできるほか、外部の書店ECサイトのリンクからそのまま書籍を購入することも可能。あらかじめお気に入りに登録しておけば、オフラインでの閲覧もできる。
提供される書籍は、同社への献本や同アプリに賛同した出版社の中から、情報工場社内の編集部が厳選したタイトルを採用し、人力での編集(要約)を行っているという。同社では“本を読みたいけれど読む時間がない”“書店に行く時間がない”といった多忙なビジネスマンに、新たな発見・ひらめきを与えることで、イノベーションの創出に役立てたり、新入社員や就活生などの若者が良書に出会うきっかけになることで、読書文化の発展に寄与していきたいとしている。
エグゼクティブ向け「SERENDIP」のライト版として
書籍の要約サービスといえば、キュレーションや書評などの分野で、ここ2~3年のうちに多くの企業が参入している。そんな中、情報工場は2005年に創業、エグゼクティブ向けに書籍のダイジェストを配信する「SERENDIP(セレンディップ)」を提供してきたという、いわば老舗だ。SERENDIPは、文章を編集する“要約”ではなく、1冊の本から3000字を抜き取ってダイジェストを配信するタイプのサービスで、B2Bで提供してきた。SERENDIPの採用企業は100社を超え、約4万人が利用しているという。年間の契約で、採用企業の継続率はおよそ95%なのだとか。
一方、今回提供開始となるQuickreadsは、スマホで見られる手軽さと1200文字と、より短い文章に要約されているため、SERENDIPのライト版という位置づけ。タイトルも新刊をメインに支持が高そうな書籍をセレクトして配信していくという。
なお、Quickreadsの開発は、LINEの100%子会社であるデータホテルと共同で行っている。データホテルもSERENDIPを採用してきた顧客のうちの1社で、「良いサービスだからこそ、スマホ向けのアプリがあれば」と、ユーザー視点を盛り込みながら開発を行ってきたのだという。