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講談社、XMLベースの編集ソフト開発・導入、出版物の文庫化や電子化が容易に

 株式会社講談社と日本電気株式会社(NEC)は24日、原稿作成・編集用の新ソフト「スマート・ソース・エディター(SSE)」を共同開発したと発表した。紙の印刷物のほか、電子書籍やウェブなどあらゆる形式に展開できる「汎用テキストデータ」を、誰でも簡単に作成して扱えるのが特徴という。

 すでに講談社で段階的に導入してきており、SSEで作成した汎用テキストデータから紙の書籍および電子書籍へ展開したタイトルが、8月末時点で186作品ある。今回、本格運用を開始した。

 汎用テキストデータとは、印刷組版上の属性を切り離したXML形式のデータで、重版や文庫化、デジタルコンテンツ化などの二次・三次利用が容易になるという。

 これまで講談社では主にDTPソフトで紙の書籍用データを作成していたが、DTPソフトから書き出したデータでは、文庫化や電子書籍化などの二次的利用の際、文字の脱落や文字化けが少なからず発生し、校正作業の手間・費用が課題になっていた。SSEで作成した汎用テキストデータはあらゆる形式への変換がスムーズにできるとしている。

 同時に、従来は紙のコンテンツからデジタルコンテンツを制作するというワークフローだったが、紙・デジタルを同時に制作するワークフローも実現する。

 このほかSSEには、NECの日本語解析エンジンと講談社監修の用字用語データベースを組み合わせた校正支援機能を搭載。原稿内容に応じた校正が可能なほか、余計な改行の削除、全角・半角、括弧を統一するなどの原稿整理が可能。また、小学生〜高校生、一般まで各レベルに合わせた漢字の検出および指定した学年に合わせた自動ルビ付けが行える機能も備える。

 講談社とNECでは、将来的には原稿を書くすべての書き手のための文書作成ツールとなることも視野に入れ、研究・開発を進めていくとしている。

(永沢 茂)