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ソーシャルツール大手Hootsuiteが6000万ドルの資金調達を発表

ツイート顧客と電話できるZeetlの買収も発表

 カナダのバンクーバーに本社を置くHootsuite Mediaは現地時間25日、6000万ドルの資金調達を完了したと発表した。創業以来の資金調達総額は2億5000万ドルに達したとしている。

 これに合わせ、Hootsuiteは同じくバンクーバーに本社があるソーシャルテレフォニー企業Zeetlを買収したことも発表した。HootsuiteはTwitterでソーシャルキャンペーンを展開する際に利用できるツールとして数少ない候補の一つとして知られる。

 今日の発表でCEOのRyan Holmes氏は、「この資金調達は、我々がグローバルなレベルでさらに高速に拡大し、市場に最も革新的な製品をもたらすのを助けてくれるだろう」とコメントした。

 今回の資金調達は、名前が挙げられていない「著名なグローバル機関投資家」で、かつ「大規模でボストンを拠点にする資産運用会社」がリードしたとしている。さらに、既にHootsuiteに投資しているベンチャーキャピタルのAccel Partners、Insight Venture Partners、OMERS Ventures、さらに銀行のSilicon Valley Bankも参加したとしている。

 今回Hootsuiteが新たに買収を発表したZeetlは、Twitterのソーシャルキャンペーンで顧客との電話やSkypeなどによる音声通話を可能にする。

 例えば、ユーザーが苦情をツイートした場合、企業のカスタマーサービスはユーザーと連絡が取れる特殊なリンクをユーザー宛にツイートできる。このリンクは誰もがクリックできる。しかし電話やSkypeで連絡できるのは苦情をツイートした本人のみとなるように認証されている。電話は直接該当するカスタマーサービス部署に通じるので、企業は文字数が限られるツイートに縛られず、必要な場合には音声によるコミュニケーションをユーザーと交わすことが可能となる。

 HootsuiteはZeetl以外に、最近ソーシャルキャンペーンマネジメントプラットフォームBrightKitを買収していたことを明らかにしている。

 Hootsuiteは175以上の国々に1000万人以上の利用者、1600以上の企業利用者がいると発表している。

 個人用途は無料だ。それ以外に月額9.99ドルのPro、大規模な企業、組織や政府の利用を想定したEnterpriseなどの有料プランを用意したフリーミアムモデルを採用している。

(青木 大我 taiga@scientist.com)