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大日本印刷、正しい色味の再現性にこだわったオリジナルAndroidタブレット

 大日本印刷株式会社(DNP)は、正しい色味の再現性にこだわったAndroid 4.4搭載タブレット2製品を、法人向けに12月より販売すると発表した。オープンプライスだが、10.1型WXGA(1280×800ドット)ディスプレイの「FGAD」が想定価格4万円程度、8型XGA(1024×768ドット)ディスプレイの「UY8A」が3万円程度の見込み。

10.1型ディスプレイの「FGAD」
8型ディスプレイの「UY8A」

 DNPでは、長年の印刷事業で培ったカラーマネジメントのノウハウ・技術を「IROMI」というトータルカラーマネジメントソリューションとして展開している。今回、それをタブレット端末で実現するために、台湾のQuanta Computerとカラーマネジメント用LSIを共同開発し、「IROMIエンジン」として搭載した。

 IROMIエンジン搭載タブレットでは、表示画像をより本物に近い色調に補正・調整する機能を備える。あわせて、明暗部分を認識して白飛び・黒つぶれした画像のコントラストを調整する機能、色調の変化を抑えながら液晶が発するブルーライトを調整する機能も備える。商品や各種資料の実物に近い色を再現できるため、電子カタログなどの販促ツールや、学校・教育機関、美術館の教材・資料などでの活用が考えられるとしている。

色補正前(左)と補正後(右)
コントラスト補正前(左)と補正後(右)
ブルーライト調整前(左)と調整後(右)

 DNPによると、IROMIエンジン搭載タブレットでの色再現性は、色空間の国際標準規格であるsRGBにおいて、色差を示すデルタEの値が4以下。デルタEの値は0~25の範囲で示され、0が最も本来の色に近い。Windowsの標準としてMicrosoftが推奨している10以下の製品よりも、1ランク高い色再現性を実現しているという。

(永沢 茂)