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ネット動画広告、2014年の国内市場規模は331億円、前年比2倍に拡大

 株式会社サイバーエージェントは21日、株式会社シード・プランニングと共同で、国内動画広告の市場動向に関する調査結果を公開した。

 調査は、動画広告市場関係者へのヒアリング、調査主体ならびに調査機関が保有するデータ、公開情報の収集をベースに、インターネットを通して配信する動画広告の年間広告出稿額を推計。市場規模予測を算出している。

 2014年の動画広告市場は311億円と、前年比で2倍近い伸びを予測しており、PC向けが222億円、スマートフォン向けが89億円になるという。今後は、スマートフォン向けの動画広告の需要拡大が市場成長をけん引し、2017年には、2013年の約5.6倍となる880億円で、そのうち52%がスマートフォン向け広告と予想している。

デバイス別の動画広告市場規模推計・予測

 また、現在の動画広告は、動画コンテンツの間に挿入するインストリーム広告が中心だが、バナー広告枠に配信するインバナー広告や、メディアのテキストコンテンツ、SNSのフィード内に設置した広告枠に配信するインスクロール広告など多様化が進んでいるという。今後、インバナー広告、インスクロール広告など、インストリーム広告以外の動画広告の比率は、2013年の19%から27%に拡大すると予想している。

広告商品別の動画広告市場規模推計・予測

 サイバーエージェントでは今後の課題として、動画広告における効果測定指標の整備や、動画広告の出向先となるコンテンツの拡充、およびこれを実現するためのメディア、動画製作者の収益性が担保されるエコシステムの確率などを挙げている。

(山川 晶之)