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グルーポン、4年の沈黙を破りおせち販売再開、おせちの実績がある店舗に限定
(2014/11/13 08:00)
グルーポン・ジャパン株式会社は13日、「おせち お正月特集」を開始した。2011年に発生した「スカスカおせち事件」以来、4年ぶりにおせちの販売を行う。
同社では事件の発生後、おせちの販売を自粛。以降、組織改善を行いながら、管理・配送体制を見直したという。今年は、セントの「まるきん寿 本格職人仕立て三段」(税込1万5300円)や、ビストロやまの「フレンチおせち」(税込2万1000円)など、17種類を取りそろえる。有名シェフ5人による5段重おせちを抽選で5人にプレゼントする「夢のおせち」キャンペーンを昨年に引き続き実施するとともに、夢のおせちを手掛けるシェフの店舗のおせちも販売する。
13日にはグルーポン・ジャパンが記者会見し、同社代表取締役CEOの根本啓氏が改善点などを説明した。社内体制については、同社営業部隊の評価制度を、売上だけでなく、ユーザー満足度を含めた仕組みに変更。また、商品の審査プロセスも、食材の産地の確認や、ブランド牛などであれば等級を確認できる書類など、審査基準数を30から200に増やしたという。
おせち販売に関しては、店舗の選定基準を設け、過去3年以上おせち販売の実績があり、店起因のトラブルを起こしたことがないことが条件。また、配送体制も強化し、生鮮おせちは12月31日早朝に店舗から引き取り、特別専用便にて関東近県のユーザーには12月31日中に配達する。また、冷凍おせちについては、日本全国12月30日までに配達する。もし、営業所におせちが届いてない場合など、遅れがあった場合は速やかに代替え品の再配送手配を取り、確実に期日までにユーザーへ届ける体制を構築しているという。おせちに問題があった場合も代替え品の配送を予定している。配送期間となる12月27日から31日までは、通常の問い合わせ窓口とは別におせち専用窓口を設けて問い合わせに対応する。
根本氏は、ユーザーに素晴らしいサービスや商品を発見・体験していただき、ユーザーの毎日をワクワクさせるとともに、店舗側も持続的に事業を拡大・成長させられるよう支援するのがグルーポンのミッションであると強調。また、社内体制を少しずつ確実に改善し、十分な体制と顧客対応プロセスが整った結果が、この4年という期間だったとした。
なお、質疑応答では、数量限定や定価販売のため、百貨店や他社通販サイトとの差が分からないといった厳しい指摘もあった。これに対して根本氏は、一部の商品を除き販売価格は他のサイトと同じ商品もあるが、一流シェフの特製の調味料であったり、年越しそばをパッケージすることで、販売価格以外で他社との差別化を図ると述べた。