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オフライン地図アプリ開発キット「MapFan SDK」、地図データは必要な都道府県だけ利用可能に

地図データの都道府県境の例

 インクリメントP株式会社は6日、オフライン地図アプリ開発キット「MapFan SDK」をバージョンアップし、都道府県単位での地図データ分割提供に対応した。

 MapFan SDKは、iOS/Androidネイティブアプリにオフライン地図機能を組み込むための開発キット。業務用に開発するアプリ内に、地図検索・表示(スケール15段階)やルート検索機能などを搭載することができる。

 端末に地図データを格納しておき、オフラインでも地図を使えるのが特徴だが、従来は地図データが全国一括で提供されていたため、容量がネックとなっていた面もあった。

 今回、都道府県単位で地図データが提供されるようになったことで、開発するアプリの用途に応じて必要な都道府県の地図データのみを利用できるようになった。全国分の地図データが約2.6GBあるのに対し、都道府県単位ならば、最も容量の大きい東京都でも約230MB、逆に小さい岩手県などであれば約100MBで済む。

 MapFan SDKの使用料金も必要なエリアのみ購入すればいいため、コスト面のハードルが下がるとしている。

 新バージョンではこのほか、地図上にアイコンなどの画像をプロットする際の描画パフォーマンスを向上。1画面に数千件の画像を描画する場合でもスムーズに表示できるようになったという。また、一般有料道路の通行料金情報の収録範囲を拡大し、観光地のドライブウェイやスカイラインなどの通行料金情報も新たに収録した。

 iOS版については、動作保証環境にiOS 8、端末にiPhone 6/6 PlusやiPad mini 3などの最新端末を追加。64bitアプリのビルドにも対応した。

地図上への画像プロットの例
一般有料道路の例

(永沢 茂)