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1度のログインで複数の公衆Wi-Fi事業者にシームレス接続、総務省が実証実験を開始

 総務省は19日、「利用しやすく安全な公衆無線LAN環境の実現に向けて〜訪日外国人に対する無料公衆無線LANサービスの利用開始手続の簡素化・一元化の実現等に向けた取組方針〜」を公開した。

実証実験に参画する自治体間で公衆Wi-Fi運用事業者間の垣根を越えて接続が可能か実地検証を行う

 これは、訪日外国人向けに提供している公衆Wi-Fiの利便性向上を目指し、1つのアプリにログインするだけで、運営事業者間の枠を超えたシームレスな接続環境を実現するための方針を定めたもの。

 取り組みとしては、「Web API」を利用した公衆Wi-Fi事業者共通の仕様を策定し、既存設備やSSIDのまま、Wi-Fi接続アプリやセンター側のソフトウェア改修のみで実現する。電気通信事業者や地方公共団体、観光関係者などがWi-Fi利用を一元化する際に、共通仕様を活用した容易な導入を目指す。

 また、今回の発表に合わせ、2月22日よりKDDI株式会社とソフトバンク株式会社の両社で、技術仕様の有用性を検証する実証実験を実施。公衆Wi-Fiの利用にあたり収集されるデータの取り扱いやセキュリティ確保についての社会合意の形成を促し、技術仕様に関する検証を進める。

 KDDIは、子会社のワイヤ・アンド・ワイヤレスが提供する公衆Wi-Fiのうち、公衆Wi-Fi運営事業者間の一般社団法人ゲートウェイ・アップ・ジャパンが提供する「OMOTENASHI App」と連携する。ソフトバンクも、実験に参加する事業者と同一アプリを使用し、ユーザーの利用登録やネットワーク接続を検証する。

 また、駐日外国公館や基礎自治体などが災害時に多言語での情報を配信する、公衆Wi-Fiを利用したシステムの構築に必要な仕様項目を検討。車載ルーターを活用した公衆Wi-Fiと、ほかのサービスとの連携なども検証する。

 総務省では、観光庁とともに電気通信事業者、地方公共団体、観光関係者などが参加する「無料公衆無線LAN整備促進協議会」を2014年8月に立ち上げ、共通シンボルマーク「Japan.Free Wi-Fi」を導入。訪日外国人向け公衆Wi-Fiの整備、利用の円滑化に取り組んでいる。

(山川 晶之)