ストリートビューの「現在撮影中のエリア」、グーグルが情報公開

総務省の要請受けてプライバシー対策強化


「現在撮影中のエリア」の情報は、「ストリートビュー」専用サイト内の「ストリートビューが利用できる場所」ページで公開している
専用サイトにある情報をまとめたパンフレット。合計6000部を印刷し、自治体などへの配布資料として活用する

 「Google マップ」の「ストリートビュー」機能をめぐり、総務省が運営元のグーグルに対して、個人のプライバシーに配慮した運用ルールを策定するように求めたことを受け、グーグルは4日、画像公開にあたって事前の情報提供を行ったり、サービス全般の周知を徹底する方針を明らかにした。

 「ストリートビュー」ではこれまで、専用のWebサイトを設けて、サービスの内容や技術、プライバシーに対する考え方、公開に適さない画像の報告の仕方などを紹介してきた。今回、専用サイトをアップデートし、「現在撮影中のエリア」を紹介するコーナーを新たに設けた。

 「現在撮影中のエリア」では、「ストリートビュー」の画像を撮影中の地域について、都道府県を複数のブロックに分割した地域で告知する。グーグルでは正確かつ最新の情報を提供するとしているが、気象状況や道路閉鎖などの不可抗力により撮影できない場合などには、「現在撮影中のエリア」以外の地域で撮影を行う場合もあるとしている。また、県境などのケースでは、周辺の市町村が含まれるケースもあるとしている。

 4日現在、「現在撮影中のエリア」としては、東京都の「23区東部」「23区西部」、神奈川県の「横浜・川崎」、京都府の「南部」、大阪府の「北部」「中部」、兵庫県の「中部」がリストアップされている。

 事前の情報提供としてはこのほか、「可能な限り」(グーグル製品開発本部長の徳生健太郎氏)都道府県や政令指定都市を中心に各地方自治体を直接訪問し、サービスについての説明や情報交換を引き続き行うとコメント。あわせて、画像公開前にも「可能な限り」都道府県や政令指定都市には連絡をしたいとしている。

 また、専用サイトにある情報をまとめたパンフレットも用意し、自治体などへの配布資料として活用する。すでに配布したものを含めて、合計6000部を印刷しているという。


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(増田 覚)

2009/9/4 14:15