ニコ動ユーザーの75%、「非実在青少年」規制する条例改正を認知


改正案に対する賛否について

 ニワンゴは17日、東京都が都議会に提出した「東京都青少年の健全な育成に関する条例(以下、青少年健全育成条例)」の改正案に関連して、動画共有サービス「ニコニコ動画(9)」のユーザーを対象に実施したアンケート調査の結果を公表した。調査には「ニコニコ動画」のアンケートシステム「ニコ割アンケート」を利用し、3月16日19時30分に実施。約200秒間で8万3785件の回答を得た。

 アンケートではまず、改正案に含まれる内容のうち、「マンガやアニメなどで『18歳未満と思われるキャラクター(非実在青少年)』による性表現を含んだ作品も、内容によっては規制対象になる」ことを知っているかを質問。回答結果を見ると、「知っている」が75.3%で、「知らない」の24.7%を大きく上回った。

 「知っている」と回答したユーザーを対象に、改正案に賛成か反対かを質問したところ、「非常に反対」が61.5%、「やや反対」が18.0%で、「反対」とした層が合計79.5%に上る。一方、「非常に賛成」の3.8%、「やや賛成」の5.1%を合わせた「賛成」層は合計8.9%にとどまった。また、「どちらともいえない」は11.6%だった。

 続けて、「賛成」層に対してその理由(複数回答可)を尋ねると、「規制対象の性的表現が不快」が43.3%、「『青少年の健全な育成』のためになる」が41.0%、「性犯罪の抑制につながる」が37.7%、「自分の子どもや家族に対象の性的表現を見て欲しくない」が37.3%と続く。

 また、「反対」層に対しても、その理由を質問(複数回答可)。結果は「表現の自由が抑制される」が81.9%が1位。次いで、「『青少年の健全な育成』への効果が疑問」が70.0%、「条文が曖昧なので、判断が恣意的に行われる」が65.4%、「コンテンツ産業が衰退する」が53.2%。

 具体的に反対運動をしているかについては、「行っていない」が61.5%と最も多い。反対運動の中では、「インターネットによる署名運動」が22.8%と1位で、「mixiなどのSNSやブログ、Twitterなどで周囲へ呼びかけ」が17.7%、「東京都議に対し、電話やメール、FAXで呼びかけ」が6.5%、「街頭での署名運動」が2.7%だった。

 このほか、「どちらでもない」と回答した層では、「情報が少ないので判断できない」点を理由として挙げる割合が41.6%と最も多い。以下は「規制の適用範囲が曖昧」が38.0%、「改正案の意図が明確に伝わってこない」が29.2%、「規制されても状況は変わらない」が25.1%(複数回答可)。


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(村松 健至)

2010/3/17 19:18