欧州で人気の音楽配信「Spotify」、ソーシャル機能などを追加


 欧州で人気の音楽配信サービス「Spotify」は27日、2008年のサービス開始以来最大のバージョンアップを発表した。

 Spotifyはスウェーデンで開発され、現在英国に本社を置く。iTunesに似たインターフェイスから、約800万の楽曲がストリーミングで聴けるため、欧州で注目のサービスとなっている。無料サービスの場合は、一定時間おきにCMや広告が配信される。有料のプレミアム会員になれば、月額9.99ポンド(約1400円)で広告無しでサービスが利用できる。

 ただし、契約しているレコード会社のライセンス上の問題により、サービスは英国、スウェーデン、フランス、スペイン、フィンランド、ノルウェーでしか加入できない。サービス提供6か国で発行されたクレジットカードでサービスを購入していれば、日本を含む国外でもSpotifyを利用できる。

 このSpotifyのサービスが、27日に行われた大規模バージョンアップにより、友人と音楽を通してつながりを強化するためのソーシャル機能が追加された。

 ソーシャル機能としては、まずFacebookと密接に連携することにより、自分の友人を簡単にSpotifyに取り込むことができる。そして、友人たちが聴いている音楽をフィードとしてリアルタイムに流しておいたり、お勧めの楽曲をメールのように友人に送受信できるようになった。これにより、友人たちの間で流行っている曲を知り、自分のお勧め曲を簡単に紹介できたりと、音楽を介した友人関係を強化できる仕組みだ。

 また、Spotify専用のプロフィールを作成できるようになった。このプロフィールは、Facebookや自分のブログ、Webサイトなどどこにでも掲載でき、自分の音楽の好みについて友人に知らせることができ、音楽的な友人関係を広げるのに役立つとされている。

 Spotifyに登録されていない楽曲についても、ユーザー自身が保有するCDを取り込んで、iPhoneやAndroid端末と同期させることが可能になった。Spotifyで作成したプレイリストの中に、自分の保有楽曲とSpotifyの楽曲を混ぜることも可能だ。ライブラリも保有CDとSpotify楽曲を混合できるようになっている。

 Spotifyは前述のように、日本から加入することはできない。Spotifyでは、メールアドレスを登録しておけば、今後サービス提供を開始する際に通知を受けられるとしている。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/4/28 12:30