米消費者向けスマートフォン市場シェア、AndroidがiPhoneを抜く


 市場調査会社の米NPD Groupは10日、2010年第1四半期における米国携帯電話市場の調査結果を公表し、消費者向けスマートフォン市場シェアで、初めてAndroidがiPhoneを抜いたことを明らかにした。

 調査によると、首位はカナダのResearch In Motion(RIM)が開発するOSを搭載する「Blackberry」で36%、2位はGoogleの「Android」で28%、3位はAppleの「iPhone」で21%。AppleはこれまでBlackberryに次ぐ2位だったが、これで3位に転落したことになる。

 スマートフォンを販売している携帯キャリアの市場シェアをみると、AT&Tが市場の約3分の1となる32%を占めていた。続いてVerizon Wirelessが30%、T-Mobileが17%、Sprintが15%となっていた。

 特にVerizon Wirelessは、iPhoneに対抗するためにマーケティングを強化し、スマートフォンを1台購入するともう1台を無料でもらえる「Buy-one-get-one」キャンペーンを展開。家族や友人と一緒に費用を分担すれば、割安になるという仕組みだ。

 このキャンペーンはAndroidを搭載するHTC社製の「Droid」や「Droid Eris」、またRIM社製「Blackberry Curve」に適用され、好評を博した。このことがスマートフォン販売シェアを押し上げる一因になったとみられている。

 2010年第1四半期における携帯端末価格をみると、スマートフォン以外の携帯を含めた平均価格は88ドルで、前年同期と比べて5%増加していた。一方、スマートフォン端末の平均価格は151ドルで、前年同期比で3%減少していた。

 NPD Groupは毎月、米国の消費者の代表サンプル15万人以上を対象にオンライン調査を実施している。なお、調査における携帯電話の売上高には、企業向けの販売実績は含まれていない。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/5/11 11:44