大規模サイバー攻撃への対応強化、政府が情報セキュリティ戦略策定


 内閣官房情報セキュリティセンター(NISC)は11日、情報セキュリティ政策の基本戦略「国民を守る情報セキュリティ戦略」を策定した。大規模なサイバー攻撃の発生を想定した対処方法などを盛り込んでいる。

 今後4年間を対象として包括的なセキュリティ対策を策定したもので、基本方針としては、「サイバー攻撃事態の発生を念頭に置いた政策の強化及び対処体制の整備」や「新たな環境変化に対応した情報セキュリティ政策の確立」などを掲げている。

 サイバー攻撃に関しては、政府や関係機関が迅速に初動対処をとる体制を整備するとともに、諸外国との情報共有体制も強化する。また、デジタルフォレンジックの活用や国際的な捜査機関への協力を通じて、サイバー犯罪の取締りを推進する。

 新たな環境変化に対応したセキュリティ政策では、各省庁の最高情報セキュリティ責任者(CISO)連絡会議を設置するなどして、政府機関の基盤を強化。クラウドコンピューティング技術を電子行政に活用する際のセキュリティ対策を検討することも盛り込まれた。


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(増田 覚)

2010/5/12 16:05