中国「タオバオ」の出店者が実店舗で販売する野外イベント「Taobao Live!」
中国・杭州で開催されたイベント「Taobao Live!」 |
ヤフーは10日、中国最大のインターネット通販サイト「淘宝(タオバオ)」と、Yahoo! JAPANの「Yahoo!ショッピング」が業務提携し、両社の商品を相互に購入できるサービスを6月1日に開始すると発表した。
発表会が行われた中国・杭州は、タオバオや親会社のアリババグループが本社を構える、上海から車で3時間ほどの都市だ。発表会前日および当日の5月9日~5月10日には、杭州の観光地「西湖」のほとりの公園で、タオバオに出店しているユーザーが実際に店舗を構えて商品を販売する野外イベント「Taobao Live!」が開催されていた。
タオバオには、中国や海外の大手企業も多く出店しているが、店の数としては個人や中小企業が多数を占めているという。「Taobao Live!」は、こうした小規模な店舗が参加し、屋外のテントなどに商品を並べ、実際に販売を行うイベントとして開催された。
会場には出店者のテントが並ぶ | 日本の製品やキャラクターグッズを並べた店 |
会場には、手作りのクッキーやアクセサリーを売る店、衣料品を売る店、おもちゃやキャラクターグッズを売る店などが並ぶ。出店者も若者が多く、小規模な店が中心のため、バザーに近い雰囲気だった。
こうしたイベントは今回が初開催だったとのことだが、多数の来場者があり、スタッフは今後も継続して開催していけるのではないかという見通しを語った。
自分で作ったグッズを販売するスペース | 雰囲気としてはバザーに近い |
会場内にはライブステージなども用意されていた | 会場は杭州の景勝地・西湖湖岸の公園 |
●大学のキャンパスのようなアリババ本社オフィス
杭州市内にある、アリババグループの本社オフィスも訪ねた。アリババグループは、企業間(B2B)電子取引のオンラインマーケット「アリババ」のほか、タオバオ、中国Yahoo!、オンライン支払いサービス「Alipay」、ソフト開発会社「Alisoft」を傘下に収める中国有数のIT企業だ。
アリババグループの本社オフィスは、2009年9月に完成したばかりの新しい建物で、12万6000平方メートルの敷地に7棟が立ち並ぶ、大学のキャンパスのような外観だ。アリババグループ社員の平均年齢も26歳と若く、実際にアリババグループの社員も「キャンパス」と呼んでいるという。
本社オフィスには9000人の社員が入れるが、会社が急成長したために早くも不足のおそれがあり、さらに3倍の広さの土地を購入して、今年中に次のオフィスが起工予定だという。
アリババグループの本社オフィスは大学のキャンパスのような雰囲気 | オフィスの模型。9000人の社員が入れるが、既にこの3倍の敷地の新オフィスを計画中 |
流通やユーザーの状況などを表示する巨大なスクリーン | オフィス内の図書室。技術書などが並ぶ |
アリババグループでは、日本企業に中国製品の仕入先企業などを紹介する「Alibaba Japan」(http://www.alibaba.co.jp/)を運営しており、本社オフィス内にもAlibaba Japanの担当だけで160人の社員が働いている。
今回のヤフーとタオバオの提携で、タオバオ側には「Yahoo!ショッピング」の商品を紹介する専用サイト「淘日本(タオジャパン)」が開設される。このサイトもAlibaba Japanが準備を進めており、オフィス内には「淘日本」の横断幕や宣伝用のうちわなどが並んでいた。
Alibaba Japanのオフィス。フロアでは160人が働いている | 「淘日本」のスタートに向け、オフィスの壁には横断幕が貼られていた |
関連情報
(三柳 英樹)
2010/5/14 06:00
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