レノボ、Android 3.1搭載タブレット2製品を国内に投入


 レノボ・ジャパンは、Android 3.1を搭載したタブレット端末「IdeaPad Tablet K1」「ThinkPad Tablet」の2製品を発表した。「IdeaPad Tablet K1」は8月26日発売で、価格はオープン価格、店頭予想価格は5万円弱。「ThinkPad Tablet」は法人向け端末で、8月2日に発売され、9月上旬に出荷が開始される予定。価格は16GBモデルが4万7040円、32GBモデルが5万8065円、64GBモデルが6万5940円。同社の直販サイトでは、個人向けの販売も検討されている。

IdeaPad Tablet K1

 「IdeaPad Tablet K1」は、Android 3.1を採用し、NVIDIAのTegra 2を搭載。メモリは1GBで、ストレージの内蔵メモリは32GB。ディスプレイは10.1インチ、1280×800ドット、マルチタッチ対応のタッチパネル。microSDカードスロットを側面に搭載しているほか、micro HDMI端子、ローテーションロックスイッチも用意されている。GPS、加速度センサー、光センサー、電子コンパスが搭載されている。カメラは背面が500万画素、前面が200万画素。

「IdeaPad Tablet K1」 ホワイトレッド

 

 横にした状態の本体前面の右側には、レノボ独自の「4in1 OFN(Optical Finger Navigation)」ボタンが備わっており、上向きになぞるとサブメニュー、下向きになぞると「戻る」、押すと「ホーム」、長押しでスクリーンキャプチャーが可能になっている。

 ホーム画面には、レノボ独自のランチャーを用意。「見る」「メール」といった項目に割り当てるアプリは設定で自由に変更できるようになっている。また、TwitterやFacebook、カレンダー、メールなどをひとつにまとめて確認できる「Lenovo Social Touch」機能も用意されている。20以上のアプリケーションがプリインストールされ、量販店など店頭で販売されるモデルには有料の人気ゲームアプリもプリインストールされる。このほか、今後はアプリストア「Lenovo App Shop」も提供される予定。

 通信方式は無線LAN(IEEE802.11b/g/n)で、Bluetooth 2.1も利用できる。3Gモデルはラインナップされていない。パソコンとの接続は、同梱の専用USBケーブルを端末独自のドッキング端子に装着して行う。

 連続使用時間Wi-Fi利用時で約8.6時間、ACアダプターでの充電時間は約3.6時間。大きさは264×189×13.3mmで、重さは約750g。ボディカラーはホワイト、レッドの2色。

 周辺機器は、チャージャードック、液晶保護フィルム、スリーブケース、5色ラインナップのケースカバー、ヘッドセット(イヤホンマイク)がラインナップされる。チャージャードック以外は本体と同時期に発売される。

 

ThinkPad Tablet

「ThinkPad Tablet」

 「ThinkPad Tablet」は、コンシューマ向けの「IdeaPad Tablet K1」に対し、法人への提供を前提として開発されたモデル。堅牢性やセキュリティ管理への対応を謳っており、ポート類の無効化、本体内およびSDカード内データの暗号化に対応する。無線LAN設定はインポート・エクスポートが可能で、VPNではシスコおよびジュニパーネットワークスをサポートする。マイクロソフトのActive Directory、Exchange ActiveSyncを利用でき、アプリストア「Lenovo App Shop」は導入した法人向けにカスタマイズして提供することも可能。

 内蔵メモリが32GBおよび64GBモデルの本体には、単6形電池を搭載したタブレット・ペン「ThinkPad Tablet ペン」を収納しており、タッチパネルに手書きで文字やイラストを書ける。本体前面にホーム、バック、ブラウザ、ローテーションロックの各ボタンを搭載。側面には端末独自のドッキング端子、mini USB、mini HDMI、イヤホンマイク端子を備える。一般的なUSB 2.0端子(Aタイプ・メス)を側面に搭載しており、プリインストールされるツールを使ってUSBメモリとデータのやり取りが行える。また、microSDではなくSDHCカードとMMCに対応したスロットも縦にした状態の下部側面に備えている。

 周辺機器として、オプティカルトラックポイント付きキーボードが一体となった「キーボード・フォリオ・ケース」、ThinkPadのACアダプターを利用して充電時間を半分にでき、USBやHDMI、USB、イヤホン、マイクを接続できる「ThinkPad Tablet ドック」が用意される。

 Android 3.1を採用し、NVIDIAのTegra 2を搭載。メモリは1GBで、32GBの内蔵メモリを搭載する。ディスプレイは10.1インチ、1280×800ドット、マルチタッチ対応のタッチパネル。表面のガラスにはコーニングのGorilla Glass(ゴリラガラス)を採用している。

 GPS、加速度センサー、光センサー、電子コンパスが搭載されている。カメラは背面が500万画素、前面が200万画素。

 通信方式は無線LAN(IEEE802.11b/g/n)で、Bluetooth 3.0も利用できる。3Gモデルはラインナップされていないが、2011年末に3Gモデルの投入が検討されている。

 連続使用時間はWi-Fi利用時で約9時間、ACアダプターでの充電時間は約7時間。大きさは260.4×181.7×14.5mmで、重さは約759g。タブレット・ペンが付属しない16GBモデルは約743g。ボディカラーはブラックのみ。

※画像は英語版

 

「すでに差別化には成功している」

レノボ・グループ バイス・プレジデントのシャオ・タオ氏

 8月2日には都内で記者向けに発表会が開催された。レノボ・グループ バイス・プレジデントのシャオ・タオ氏は、2009年よりモバイル関連事業に取り組んできたこれまでの歩みを紹介。日本の大和研究所のほか、米国ラーレイおよび北京の開発拠点と連携し、レノボの強みを生かした製品を開発していくとした。同氏は「すでに差別化には成功している」とプリインストールしたランチャー型のユーザーインターフェイス(UI)などを挙げ、「これまで培ってきた技術、研究開発を活用して展開していく」と自信を見せた。


 

 レノボ・ジャパン コンシューマ事業担当 常務執行役員の大岩憲三氏は、今後コンシューマのスマートフォン・タブレット市場について「今年は半分近くがAndroidで、今後も50%以上がAndroidになる」と調査機関のデータを示し、「IdeaPad Tablet K1」を紹介。スペックはAndroidタブレットとして平均的な内容になっているものの、パフォーマンスについては「ソフトウェア・ハードウェアともにチューニングを行っている。すべてにおいて他社製品より高いパフォーマンスを出している」とベンチマークの結果を示して性能についてもアピールした。また、ローテーションロックスイッチや側面の外部メモリスロット、「4in1 OFN」ボタンなど、レノボ独自の機能についても解説した。

レノボ・ジャパン コンシューマ事業担当 常務執行役員の大岩憲三氏

 

 レノボ・ジャパン 製品事業部 ThinPad担当の土居憲太郎氏は、「ThinkPad Tablet」について、法人の要望に応えるさまざまな“ThinPad”レベルの機能を搭載したことを紹介し、同様にさまざまな周辺機器も解説。「業界初となる、完全に企業向けに特化した製品」とアピールした。

レノボ・ジャパン 製品事業部 ThinPad担当の土居憲太郎氏

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(太田 亮三)

2011/8/2 18:49