アプリのプライバシー侵害度を診断するAndroid版「ウイルスバスター」


 トレンドマイクロ株式会社は、Android向けセキュリティアプリ「ウイルスバスター モバイル for Android」最新版を9月7日に発売する。オンラインショップおよびGoogle Playで販売し、価格は1年版が2980円、2年版が5480円。対応OSはAndroid 2.2以降。1年間で450万ユーザーの獲得・更新を目指す。

 アプリが端末情報や個人情報を収集して悪用する可能性のある場合に、リスクをひと目で確認できる「プライバシースキャン」機能を新たに搭載。アプリをインストールする際に自動でスキャンするほか、すでにインストールしているアプリを手動でスキャンし、該当のアプリにどのようなリスクがあるのかを通知する。

プライバシースキャンの概要

 プライバシースキャン機能は、トレンドマイクロ独自のクラウド型セキュリティ技術基盤「スマートプロテクションネットワーク(SPN)」の拡張機能である「Trend Micro Mobile App Reputation(MAR)」に問い合わせ、その情報をもとにアプリのリスクを自動で評価する仕組み。

 MARでは、対象のアプリが携帯電話機識別番号(IMEI)、連絡先電話帳、ショートメッセージ(SMS)、ログインアカウント、位置情報、通話履歴などを収集するかどうかをチェックする。その後、アプリの危険性を「問題なし」「低」「中」「高」の4段階で表示するとともに、どのような情報が収集される可能性があるかを通知する。

アプリのプライバシーリスクがひと目でわかるという

 なお、Androidアプリをインストールする際には、アプリに許可するアクセス権限を示す「パーミッション」が表示されるが、トレンドマイクロの石橋達司プロダクトマネージャーは、「これらの項目を見て危険かどうかを判断するのは難しい」と指摘。一方、プライバシースキャン機能はリスクをバックグラウンドでチェックし、危険性が高ければすぐに削除することも可能だとして優位点をアピールする。

 ウイルスバスター モバイル for Androidではこのほか、不正なアプリを配布するサイトなど危険なサイトへのアクセスをブロックする「Web脅威対策」、ユーザーの設定により迷惑な着信やSMSをブロックする「迷惑着信/SMS対策」、専用サイトにログインして端末の位置情報を参照したり、遠隔で端末内の情報を消去できる「盗難/紛失対策」といった機能を備える。


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(増田 覚)

2012/8/30 19:12