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「昨年1年間、違法ダウンロード経験なし」が89.3%へと増加~オリコン調査

 オリコン株式会社は27日、著作権法改正の認知状況などについてアンケート調査した結果を発表した。

 この調査は、2010年1月1日に“ダウンロード違法化”を盛り込んだ改正著作権法が施行されたのをきっかけに、以降、年1回のペースで実施しているもの。今年は1月31日から2月11日まで、「オリコン・モニターリサーチ」のアンケートパネルを対象にインターネットで調査を実施。中・高校生、専門・大学生、20代社会人、30代、40代の男女973人が回答した。

 これによると、著作権法が改正されたことを認知していたのは67.2%に上り、オリコンのこの調査で初めて6割を超えた。世代別で見ても全世代で上昇しており、特に20代社会人は70.5%、40代は73.5%と7割を超えているほか、専門・大学生も69.5%と7割に迫っている。

 改正されたことを知っていた654人に、その認知経路を尋ねた設問では、「インターネットサイト」が38.7%で、2011年調査以来3年連続でトップとなっている。次いで「TV番組」が35.6%、「新聞記事」が20.5%だった。

 なお、今年の調査では、違法ダウンロードに関する啓発運動の一環として開始された「啓発ポスター」「映画館CM」を選択肢に追加したところ、「映画館CM」が15.9%となり、上位3メディアに次ぐ影響力のあることが分かった。

 今回2012年6月の改正で“違法ダウンロード刑事罰化”が追加されたことを認知していたのは48.5%だった。同じく“DVDリッピング違法化”については35.4%となっている。

 昨年1年間の違法ダウンロード経験を聞いた設問では、「経験無」が89.3%で過去最高となり、9割目前となった。当然ながら逆に「経験有」は10.7%で、2010年の18.7%、2011年の19.2%、2012年の17.4%から減少した。世代別では、中・高校生が22.0%、専門・大学生が12.5%、20代社会人が13.0%、30代が5.5%、40代が2.0%。

 「今後も違法ダウンロードする」と回答したのは全体の8.7%(「ダウンロードすると思う」2.7%と「ダウンロードするが、以前よりはダウンロードする回数/作品数は減ると思う」6.0%の合計)で、初めて1割を切った。このほか、「ダウンロードしないと思う」が74.0%で多数を占めているが、「まだわからない」も17.4%あった。

 「今後も違法ダウンロードする」とした人を世代別に見ると、中学・高校生で13.3%、専門・大学生で9.5%、20代社会人で11.5%、30代で6.5%、40代で3.0%。

(永沢 茂)