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公式マーケットからのアプリインストールにも十分注意を、IPAが呼び掛け

 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は1日、Google Playでダウンロード数が50万回以上となっている不正アプリを発見したとして、公式マーケット上での不正なアプリに注意するよう呼び掛けた。

 IPAでは、Google Playから「ポルノセクシーなモデルの壁紙」という不正なアプリを入手し、解析を実施。このアプリは無料公開されていたが、現在は削除されているという。IPAが確認した時点では、アプリの評価が4.4(満点は5.0)、レビュー数が7830件と比較的良い評価で、ダウンロード数も50万回を超えており、評価とダウンロード数に安心してインストールしてしまった利用者が多いと思われるとしている。

 また、アプリのインストール時には、アプリが要求するアクセス権限が表示されるが、このアプリは壁紙を謳っているにも関わらず、端末情報の読み取りなど不自然な許可を求めてくる。実際に起動すると、メールアドレスや位置情報を外部のサーバーに送信することが判明しており、このアプリは壁紙を表示する機能はあるものの、実際には端末情報などを窃取するための不正なアプリだと分析している。

 IPAでは、今回解析した不正アプリは、Android OS用アプリの公式マーケットであるGoogle Playで配布されていたことを考えると、「Google Playからアプリをインストールすれば安全」とは必ずしも言えない状況だと説明。

 こうした不正アプリの被害に遭わないためには、1)Android端末ではアプリをインストールする前にアクセス許可を確認する、2)スマートフォンで使用するアプリの入手には可能な限り各携帯電話会社が運営するマーケットを利用するなど、信頼できるマーケットからアプリをインストールする、3)セキュリティソフトを導入する――といった対策を呼びかけている。

 また、こうしたアプリを一度でも起動させてしまうと、不正アプリによって情報が窃取されてしまい、それらの情報は取り戻すことができないとして、アプリを安易にインストールしないよう心がけてほしいとしている。

(三柳 英樹)