米Yahoo! MailがDropboxと統合～添付ファイルがDropboxで管理可能に

　米Yahoo!は2日、Yahoo!MailとDropboxを統合したと発表した。今日からYahoo!Mailの添付ファイルをDropboxで管理できる。対応しているのはYahoo!Mailの英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語版となる。Yahoo!Mailは、MicrosoftのOutlook.com（旧Hotmail）、GoogleのGmailと並んで世界3大ウェブメールサービスの一角を占めており、米国での存在感は大きい。

　現在Yahoo!Mailの添付ファイルは上限25MBだが、Dropboxを経由すればこの制限を回避できる。また、Yahoo! Mailから「Save to Dropbox」ボタンにより、添付ファイルを直接Dropboxに保存できる。Yahoo!Mailから、Dropbox内にフォルダを作成することも可能だ。

　Dropbox内のファイルをYahoo!Mailで作成したメールに添付する場合も、Yahoo!Mailから「Share from Dropbox」をクリックし、ファイルを選択するだけだ。Dropbox内のファイルを、メールに直接ドラッグアンドドロップすることもできる。

　また、DropboxアカウントがないYahoo!Mail利用者は、その場でDropboxアカウントを作成することもできる。

　米Yahoo! Mailは、CEOのMarrisa Mayer氏の下で、5カ月前の2012年12月にリニューアルしたばかり。この新デザイン発表時には、Yahoo!Mailが「速く、簡単で、どこでも使える」というコンセプトであると説明していた。Yahoo!Mailと競合するGoogleのGmailはGoogleドライブと、MicrosoftのOutlook.comはSkyDriveと、それぞれ密接に連携している。今回の提携、統合は、広く使われているDropboxと連携することで双方の新規ユーザー獲得にもつながり、競合との機能競争でも肩を並べるという点で、効果的な戦略と言えるだろう。

　Dropbox側も、今回の統合を公式ブログで発表した。ファイルサイズを気にせずに、写真、動画、ドキュメントをメールに添付したり、メールから直接Dropboxに保存できたりするようになるとユーザーメリットを挙げている。

　ちなみに、Dropboxは約2週間前の3月15日にメール管理サービスとして人気の高いMailBoxを買収したばかりだ。現時点でMailBoxはGmailしかサポートしていない。今後Yahoo! Mailをサポートするかどうかについては不明だが、注目されるところだ。そのほかDropboxは、オンラインストレージでも、企業向けサービスとして急成長している米Boxや、Yahoo!が既にYahoo! Mailと提携している「YouSendIt」などとも競合している。