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ヤフー2012年度決算、売上・利益とも10%以上の増加

 ヤフー株式会社は25日、2012年度通期(2012年4月~2013年3月)および第4四半期(2013年1月~3月)の連結決算を発表した。

 通期の売上高は3429億8900万円(前年度比13.5%増)、営業利益は1863億5100万円(同12.9%増)、経常利益は1886億4500万円(同12.8%増)、当期純利益は1150億3500万円(同14.4%増)。Yahoo! JAPANのサービス開始以来16期連続の増収増益で、売上・利益とも10%以上の増加となったのは6年ぶり。

 第4四半期の売上高は979億7500万円(前年同期比22.6%増)、営業利益は509億3100万円(同16.3%増)、経常利益は518億5600万円(同16.2%増)、四半期純利益は318億6500万円(同15.4%増)。売上高の20%以上の増加は2008年第2四半期以来。

 第4四半期の事業別の売上高は、広告などのマーケティングソリューション事業が671億1000万円(前年同期比25.7%増)、ショッピングやオークションなどのコンシューマ事業が276億5800万円(同9.9%増)、その他が59億5800万円(同111.9%増)。マーケティングソリューション事業では広告売上高が増加、コンシューマ事業ではプレミアム会員収入の増加に加え、有料デジタルコンテンツの販売増が売上増につながった。その他の事業の売上が倍増しているのは、サイバーエージェントFXの買収に伴うもの。

 ヤフー代表取締役社長の宮坂学氏は、広告事業については検索連動型広告が引き続き好調であることに加え、一時期低調だったブランド広告についても「リッチアド」の販売を本格的に開始したことで売上高が増加したと説明。検索連動型広告については、これまではGoogleの広告配信システムに変更したことの影響もあったため、2013年度は伸びは鈍るかもしれないとしながらも、大きな影響がないように努力すると語った。

 第4四半期のイーコマース取り扱い高は4000億円で、内訳はショッピング関連事業が737億円(前年同期比2.1%減)、オークション事業が1735億円(同0.2%増)、その他が1526億円(同2.6%増)。宮坂氏は「ショッピング関連事業は収益性を重視してきたため微減となった」とした上で、「イーコマースはライバル企業も大きい。“オールヤフージャパン”として全力でイーコマースをやらないと勝てないだろう。2013年度は絶対に勝ちにいこうという決意を新たにした1年にしたい」と意欲を示した。

 2013年度上半期の業績見通しは、売上高が1800億円、営業利益が920億円、経常利益が922億円、純利益が569億円。

(三柳 英樹)