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NEC、11ac対応で国内最小サイズの無線LANルーター「AtermWF800HP」

11ac対応機のエントリーモデル「AtermWF800HP」

 日本電気株式会社(NEC)とNECアクセステクニカ株式会社は6月11日、無線LANルーター「Aterm」シリーズの新製品として、無線LANの新規格「IEEE 802.11ac(Draft)」(以下11ac)に対応した「AtermWF800HP」を6月20日に発売すると発表した。オープンプライスだが、想定実売価格は9500円前後。

 IEEE 802.11acは、周波数帯域幅を従来の20/40MHz幅から80/160MHz幅に拡大するとともに、変調方式も64QAMから256QAMと多値化することで、通信速度の高速化を実現する無線LAN規格。

 11acに対応したAtermWF800HPは、5GHz帯は送信1×受信1のアンテナを搭載し、11acで最大433Mbps、2.4GHz帯は送信2×受信2のアンテナを搭載し、最大300Mbpsの通信が可能。5GHz帯と2.4GHz帯は同時利用ができる。5GHz帯は11acのほか、11n/aに対応。2.4GHz帯は11n/b/gに対応する。

 NECではすでに11ac対応無線LANルーターを発売している。送信3×受信3の11ac対応アンテナを内蔵し、11acで最大速度1.3Gbp「AtermWG1800HP」と、送信2×受信2の11ac対応アンテナを内蔵し、11acで最大速度867Mbpsの「AtermWG1400HP」の2台で、いずれも1000BASE-Tのギガビットイーサに対応している。

 今回発売された「AtermWF800HP」は11ac対応機のエントリーモデルに位置付けられており、有線LANは100BASE-TXに対応。上位機にあたる「AtermWG1800HP」「Aterm1400HP」で初めて採用されたNECの独自技術「μEBG構造」および「μSRアンテナ」を採用し、さらにUSBポートを省いたことで、11ac対応製品では、自社製品比でも約4分の3の体積に小型化。本体サイズは約33×97×146mmで、縦置き・横置き・壁掛け設置に対応する。

 エントリーモデルながら、マルチSSID機能に対応するほか、WEPにしか対応しないゲーム機とパソコンなどセキュリティレベルの違う機器のネットワークを分けることができるネットワーク分離機能を備える。ESS-IDステルス機能、Macアドレスフィルタリング、スケジュール機能も搭載した。一方、上位モデルと比べて、IPv6ルータ機能、ゲストSSID、Wake on LAN機能、TVモードなどの機能が省かれている。

 設定は、Wi-Fiから回線接続までワンストップで設定できる「らくらくQRスタート2」に対応する。

(工藤 ひろえ)