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カカオジャパン、音声取得でスタンプが貯まるアプリ「Stac」
(2013/6/21 06:00)
株式会社カカオジャパンは20日、起動するだけでスタンプラリーに参加できるスマートフォン用アプリ「Stac」を公開した。App StoreおよびGoogle Playから無料でダウンロードできる。
指定された音声が流れる場所でアプリを起動することで、自動的にスタンプが貯められる。貯まったスタンプは、キャンペーンごとの特典と交換できる。利用するには、性別と生年月を登録する必要がある。
音声認識は、電通が開発した広告プラットフォーム「Click AD」の技術を使用しており、電子透かしやフレーズマッチを用いて音声を認識できる。非可聴音域も認識できるため、無音の環境でもキャンペーンを行えるという。
ユーザーに削除されないキャンペーンアプリ
スタンプラリーを実施する企業は、店舗やイベント会場などで音声を流すだけでO2Oによる集客が見込めることがメリット。テレビや屋外ビジョン、ウェブなどの音声を流せるメディアを活用できる。プロモーション参加者が事前に登録した性別や生年月も把握可能だ。
アプリでは1社だけでなく複数社のキャンペーンが開催される。企業はキャンペーン専用のアプリの開発が不要になるためコストを抑えられる。ユーザーにとっても、キャンペーンごとにアプリを取得する手間が省ける。
「企業にとって、専用アプリを使ったキャンペーンは開発コストが大きい。ユーザーはキャンペーン終了後にはアプリを削除してしまうなど、継続的に利用してもらうことも難しかった。Stacはこうした課題を解決した。」(サービス責任者の林啓太氏)
林氏はクーポンに対する優位点として、「スタンプラリーは繰り返し貯めるため反復性がある。購入回数に応じて特典を変えることもでき、1回使ってしまえば終わりというクーポンと比べて、モチベーションの高いユーザーに参加してもらえる」と語る。
全国のローソンでスイーツがもらえるキャンペーン開始
ローソンでは6月20日から7月3日まで、全国の店舗で流れる曲「青いコンビニであいましょう」の音声をアプリで認識すると、スタンプを取得できるキャンペーンを実施。1日1回取得可能なスタンプを3つ貯めると、新商品「あんこや豆大福」の無料引換券がもらえる。
福岡ソフトバンクホークスでは7月5日から7月28日まで、ヤフオクドームで流れるチームの応援歌をアプリで認識するとスタンプがもらえるキャンペーンを実施。獲得したスタンプ数に応じて特典を提供し、ファン拡大を図る。
カカオジャパンが提供する通話・メールアプリ「カカオトーク」では、YouTubeに投稿された特定の動画の音声を認識すると、カカオトークで使える「動くスタンプ」を無料で配布するキャンペーンを開催する。
このほか、電車の車内アナウンスや渋谷の大型ビジョン、デジタルサイネージを使用した実証実験も行う。当初は全国規模に店舗を展開する企業などを中心に、キャンペーンを実施していく。キャンペーンの実施料金は個別相談となる。