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日本マイクロソフト、統合開発環境ツールの新版「Visual Studio 2013」~Windows 8.1などに対応
(2013/10/30 16:03)
日本マイクロソフト株式会社は30日、統合開発環境ツールの新版「Visual Studio 2013」を11月1日より順次提供開始すると発表した。まず、ボリュームライセンスを11月1日より販売開始。パッケージは11月29日に発売する。なお、MSDNサブスクリプションの契約者へのダウンロード提供と、一般ユーザー向けの30日間無償試用版の提供は10月18日より開始されているとのこと。
Visual Studio 2013は、マイクロソフトが提供する統合開発環境の最新版。最新のクライアント向けOSであるWindows 8.1のデスクトップアプリとWindowsストアアプリの開発を行え、WindowsストアアプリのUIの反応スピード分析ツールや、電源消費のプロファイラーにより、パフォーマンスや低消費電力をより意識したアプリケーション開発を強化できるという。また、XAML(Extensible Application Markup Language)アプリのコード化されたUIテストがサポートされ、自動テストが可能になった。
加えて、MicrosoftアカウントにサインインしてVisual Studioを使用すると、作業環境が自動的に同期される仕組みが導入され、別のマシンで作業を行う場合にも、キーボードショートカットや見た目のデザインなどを同じ環境で使えるという。さらに、クラウド版のALM(Application Lifecycle Management)ソリューション「Team Foundation Service」を利用すれば、ソースコードを含むプロジェクトについても、どのマシンからアクセスしても同じ環境で利用可能になる。
ユーザーインターフェイスについても改良が行われた。CodeLends機能では、ソースコード内の表示をクリックするだけでTeam Foundation Serverと連携し、情報をポップアウトして表示できるため、編集履歴やテスト結果などのチームの作業状況を、画面を切り替えることなくコード内で見られる。Team Foundation Serverに接続できない状況でも、参照している関数の情報をコード内で表示でき、コーディングの作業に集中できることから、作業効率の向上が期待できるとしている。
一方、Team Foundation Serverの新機能であるチームルームを利用すると、管理ツールとしてだけでなくコミュニケーションツールとしても使用できるようになった。コードのチェックインやビルドの状況をリアルタイムに確認可能なほか、チームのメンバー同士が意見や質問をポストしてディスカッションできるので、異なる場所で作業していてもすぐにコミュニケーションを行えるとのこと。
さらには、Webブラウザからアクセスするテストケースの管理と実行が強化され、コーディングをしないチームリーダーやテストエンジニア、Windows以外のOSを使用している担当者にとっての利便性が向上している。
価格は、例えば「Visual Studio Ultimate 2013 with MSDN」の場合、ボリュームライセンス(Open License SA 2年)が201万円(税別)、パッケージ版が159万円(税別)。「Visual Studio Professional 2013(MSDNなし)」のボリュームライセンス(Open License SA 2年)が6万4200円、パッケージ版が5万9800円などとなっている。