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光回線加入者数は2451万件、2013年上期の純増数は66万件で成長鈍化

 株式会社ICT総研は15日、「2013年度上期ブロードバンドサービスの東西エリア別市場動向調査」の結果を発表した。光回線市場は、モバイルブロードバンド回線に押され、成長が鈍化しているという。

 この調査結果は、電気通信事業者や関連企業への取材と、インターネットユーザー1万5000人のウェブアンケートおよび各種公開資料などをもとに分析したもの。

 これによると、9月末時点でブロードバンドサービスの総契約件数は4177万件で、世帯普及率は75.2%。光回線などの固定系は伸び悩んでいるが、WiMAXなどの無線アクセス回線の増加で世帯普及が進んでいるという。

 このうち光回線は2451万件。2013年上期の純増数は66万件にとどまり、成長が鈍化した。また、ADSLは483万件にまで減少し、ブロードバンドサービス全体の12%に落ち込んだ。CATVインターネットは607万件。WiMAXなどのBWA(ブロードバンドワイヤレスアクセス)は636万件で、CATVを上回った。

ブロードバンドサービス加入者数の推移(ICT総研の発表資料より)

 光回線における事業者別シェア推定値は、東日本エリアでは1285万件のうち77.7%(998万件)をNTT東日本が占めている。また、KDDI(auひかり)が16.4%(211万件)で、これら2社で94%を占める。

 西日本エリアでもNTT西日本がトップだが、東日本エリアに比べて競争が激しく、全1166万件のうち、NTT西日本は65.9%(769万件)にとどまる。以下は、ケイ・オプティコムが12.4%(144万件)、KDDIが8.5%(99万件)など。

光回線事業者の東西エリア別加入者数シェア(ICT総研の発表資料より)

 光回線の顧客満足度に関するアンケート調査では、東日本エリアではKDDI、西日本エリアではケイ・オプティコムがトップだった。西日本エリアは東日本に比べて競争が激しいため、サービスや料金面で、全体的に評価が高い傾向が見られる。

(永沢 茂)