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Windows版ATOK相当の「ATOK for Android[Professional]」2月7日より提供

クラウド推測変換など「ATOK Passport」で新機能も

 株式会社ジャストシステムは3日、日本語入力システム「ATOK」を最大10台までのWindows/Mac/Android端末で利用できる月額サービス「ATOK Passport」とその上位版「ATOK Passport[プレミアム]」において、新機能「ATOKクラウド推測変換サービス」を提供開始した。

 クラウド上の辞書との連携により、これまでよりも豊富なジャンルの単語が推測変換でスムーズに入力できるという。名所などのスポット、スポーツ、芸能など、日常で使う言葉から専門用語まで約180万語に対応しており、数文字を入力しただけで後に続く単語やフレーズまで変換できるとしている。

 例えば、「とうきょうす」に対して「東京スカイツリー」「東京スタジアム」「東京スポーツ」「東京スカパラダイスオーケストラ」「東京スター銀行」などが提示される。また、「あべしん」に対して「安倍晋三」「阿部進之介」「阿部慎之助」などが提示されるが、「阿部進之介」の横には芸能ジャンルを示すテレビアイコン、「阿部慎之助」の横にはスポーツジャンルを示す人アイコンを表示し、同じ読みの言葉でも識別しやすくしている。

 このほか、「しきさいを」に対して「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」というように長い固有名詞も楽に入力できるという。新語や流行語などの新しい単語も随時追加していく。

 ATOK Passport[プレミアム]のみで提供する新製品として、「ATOK for Android」の上位版となる「ATOK for Android[Professional]」を、2014年2月7日から提供することも発表した。

 ジャストシステムによると、この上位版は、従来のATOK for Androidの後継ではなく、Windows版のATOKをベースに開発した製品。「ATOK for Windows」相当の高性能エンジンをAndoridでも利用できるという。入力方法は、ジェスチャー入力やフリック入力に加え、タブレットでの入力を想定した新しいソフトウェアキーボードを備えるほか、手書き入力にも対応する。対応OSはAndroid 4.0以降。

QWERTYキーボード
手書き入力
セパレートジェスチャー入力
テンキー

 ATOK Passport[プレミアム]ではこのほか、ATOKと連携してウェブ上で行える文章校正サービス「ATOKクラウド文章校正」も、具体的な時期は未定だが提供予定だとした。誤字や脱字、表記の揺れなどを、企業などで導入されている校正エンジン「Just Right!」によってチェックできるもので、Windows/Mac/Androidから利用できる。

 なお、ATOK Passportは月額300円、ATOK Passport[プレミアム]は月額500円で提供中だ。また、ジャストシステムが2014年2月7日に発売するWindows版ATOKの新バージョン「ATOK 2014」には、ATOK PassportまたはATOK Passport[プレミアム]の1年間の利用権が同梱される。

(永沢 茂)