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パナソニック、固定回線のISP市場に再参入

 パナソニックコンシューマーマーケティング株式会社は1月15日、ECサイト「CLUB Panasonic My MALL」を「Panasonic Store」と名称を改め、リニューアルオープンしたと発表。リニューアルした「Panasonic Store」では、新たに固定回線によるインターネット接続サービス(ISP)を開始すると合わせて発表した。

 パナソニックは2007年に、ISP事業を売却。売却の際は、ISP事業を分割した100%子会社「株式会社ハイホー」(資本金1億円)を設立し、設立と同日に、ハイホーの株式をIIJに12億円で譲渡する形で売却した。ハイホーはhi-hoのサービスブランドや利用ドメイン名についてはそのまま継承し、IIJの100%子会社としてISPサービスを提供している。

 固定回線のISPサービスは、「Panasonic Store」を運営・提供するパナソニックコンシューマーマーケティング株式会社が運営・提供する。すでに提供中のモバイル通信サービス(LTE/WiMAX)に加えて、「Wonderlink」ブランドで光ファイバー回線利用のインターネット接続サービス「Wonderlink 光 with フレッツ」を1月15日より開始した。

 回線はNTT東西の光ファイバー回線「フレッツ光」で、ISP料金は月額998円。フレッツ光のホームタイプまたはマンションタイプの料金は別途必要となる。

 メールは1アカウントが追加料金なしで利用可能で、メールボックス容量は5GB。オプションで、月額525円の総合セキュリティ対策(ウイルス・スパイウェア対策、フィッシング対策、無線LAN盗聴・防止、不正侵入防止、セキュリティ対策状況診断)が利用できる。

 また、機器の接続設定に自信がない場合は、パソコンのインターネット接続設定(1台あたり1万3000円)、VIERAまたはDIGAのインターネット接続設定(1台あたり1万4000円)もオプションで依頼できる。

 パナソニックでは、Wonderlinkブランドについて「パソコンやスマホだけでなく、家電やクルマ、住宅までもインターネットにつながる時代。これまで単独で存在していたモノが、いつでもどこでもネットにつながることで、かつてない便利や快適が生まれます。パナソニックの通信サービスWonderlinkは、従来のインターネットの枠を超え、機器を作るメーカーならではの視点で、暮らし全体を新しくするサービスをお届けします」とサイトで説明。

 家電や住設機器など幅広い分野でインターネット接続が標準となる時代を迎え、機器同士がセキュアかつ簡単に接続する機能が求められていることを受けて、メーカー視点で機器と融合した総合的なネットサービスを目指すと見られる。

(工藤 ひろえ)