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紙の絵地図や古地図をGPSに追従させる「MapFanイラストマップサービス」

 「MapFan」ブランドの地図サービスを展開するインクリメントP株式会社は23日、法人向けの「MapFanイラストマップサービス」の提供を開始した。観光地や自治体のパンフレット、遊園地などのレジャー施設や大規模イベント会場などのイラストマップ、商店街やショッピングモールの案内図、あるいは古地図など、紙で提供されているようなマップを電子化し、ウェブ地図サービスとしてスマートフォンなどから利用できるようにするもの。料金は初期費用と月額運営費がかかり、規模などによって異なる。

 紙地図の元データをインクリメントPに提供することで同社サーバー上でウェブ地図化され、「紙地図のオリジナルデザインを、世界観を壊すことなくそのままスマートフォン上で表示させ、さらに現在地をGPS追従で表示させることが可能になる」(インクリメントP)。閲覧者がスマートフォンで自分の現在地を確認した後、その場所の位置情報を知人と共有できる機能も用意する。

 インクリメントPによると、絵地図やイラストマップでは一般的に、表現として誇張されている部分があるほか、スポットが密集するエリアでは大縮尺、何もない周辺部では小縮尺というように地図内の縮尺が一定とは限らない。また、1枚の地図に書きたい範囲がうまく収まるように途中で方角を曲げてデザインしているようなものもあるため、GPSに対応させるといっても、単に通常のウェブ地図のデータを変形・回転して重ね合わせるといった機械的な処理では対処できない。MapFanイラストマップサービスでは、紙地図上の各スポットに相当する現実の緯度経度情報を個別にプロットしていくのだという。

 MapFanイラストマップサービスの利用事例として、神奈川県川崎市と川崎商工会議所が主催して9~11月に開催されているイベント「2014フェスティバルなかわさき」のタッチラリーのマップがある。

(永沢 茂)