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「ゼンリン地図の資料館」所蔵史料デジタルアーカイブ化、ウェブで220点公開
(2014/11/6 19:42)
株式会社ゼンリンのウェブサイト内に「ゼンリンバーチャルミュージアム」がオープンした。北九州市にある「ゼンリン地図の資料館」の所蔵史料約8000点の中から220点を厳選してデジタルアーカイブ化。ウェブブラウザー上で鑑賞できるようにした。
ゼンリンバーチャルミュージアムのコレクションは、「江戸開府前」から「昭和後期」まで7期に分類されており、ブラウザー上で地図を拡大したり、スクロールしたりしながら細部まで眺められる。1500年代後半にアブラハム・オルテリウスによって描かれた「アジア新図」や、明治期以降の国内各地の道中図、鉄道案内図、観光案内図、旅行案内図なども含まれる。それぞれ用意された解説文は、音声ナレーションで聴くことも可能だ。
「住宅地図で時の旅」を楽しめるコーナーもあり、東京・御茶ノ水周辺と北九州・小倉の2つの街については、1960年代、1970年代、現在の住宅地図を見比べることが可能だ。
このほか「企画展示」も実施。美術館の展示室に見立てたバーチャル空間で、「西洋から見たアジア」「高度成長期の東京」「ロマンが香る港町レトロマップ」「懐かしの名車とドライブマップ」というテーマでそれぞれピックアップされた史料を鑑賞できる。例えば、「懐かしの名車とドライブマップ」では、1967年発行の「ニッチドライブガイド」10点の地図とともに、当時のクルマがあしらわれた表紙も添えられている。
「-匠-昔の地図づくり」というコンテンツでは、1980年代までゼンリンで行われていた手書きによる地図作りの様子を動画で紹介。調査スタッフが徒歩で収集した情報を記載した原稿をもとに、専門の職人が「烏口」と呼ばれる道具で書いていったのだという。