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ついに公開されたIE9日本語版、注目の新機能を画像でチェック


Internet Explorer 9日本語版

 日本マイクロソフト株式会社は26日、ウェブブラウザー「Internet Explorer 9(IE9)」日本語版のダウンロード提供を開始した。対応OSはWindows 7/VistaおよびWindows Server 2008 R2/2008で、Windows XPには対応しない。

 IE9は、米国時間3月14日に39言語版の提供が開始されたが、日本語版については東日本大震災の影響によりネットワーク負荷軽減への配慮などから提供が延期されていた。

 IE9では、HTML5やCSS3など標準規格への対応を強化し、HTML5のvideo要素やaudio要素などにも対応。また、GPUによるレンダリングのサポート、新たなJavaScriptエンジン「Chakra」の搭載などにより、パフォーマンスの改善を行った。

 ここでは、IE9に搭載された新機能を画面を見ながら紹介する。

シンプル化したユーザーインターフェイス、ウェブの表示エリアを大きく

 IE9は、ボタンやメニューをほとんど表示しないシンプルなユーザーインターフェイスとなった。標準では、「戻る」「進む」ボタン、アドレスバーと検索ボックスを統合した「ワンボックス」、そして右端に「ホーム」「お気に入り」「設定」のアイコンが一列に並んでいるだけで、ウェブページの表示エリアをなるべく広く取るためのシンプルなレイアウトになっている。

シンプル化したユーザーインターフェイス アドレスバーと検索ボックスを統合した「ワンボックス」

 新しいタブを開いた際に表示されるページのデザインも刷新され、ユーザーがよく利用するページの一覧と利用頻度を示すバーが表示されるようになった。また、各ページのタブはドラッグ&ドロップによる並び替えや、現在表示しているウィンドウから分離して別ウィンドウとして表示することも可能となった。

「新しいタブ」ページのデザインが刷新 タブを分離して別ウィンドウで表示できる

ウェブサイトをタスクバーに登録、通常のアプリのようにウェブを使える

 Windows 7でIE9を利用する場合には、ウェブサイトをタスクバーに登録できる「ピン留め」の機能が利用できる。URLの横にあるアイコンまたはタブをタスクバーにドラッグすると、ウェブページがタスクバーに登録され、以降はそのアイコンをクリックするだけでサイトにアクセスできる。

 また、通常のアプリケーションと同様に、タスクバーに登録されたウェブサイトのアイコンを右クリックするとメニューが表示される。この右クリックメニューは「ジャンプリスト」と呼ばれ、サイト側でジャンプリストに表示するリンク先などをカスタマイズすることもできる。

タスクバーにサイトを登録できる「ピン留め」と「ジャンプリスト」機能 ページのアイコンやタブをタスクバーにドラッグして登録できる

通知機能の改善とダウンロードマネージャー

 IE8まではファイルのダウンロード時にページの上部に「通知バー」を表示していたが、IE9ではこのメッセージをユーザーに確実に通知するためデザインを変更。ページの下部に大きく表示するとともに、ユーザーが一定時間操作しないと通知バーがオレンジ色に明滅するようになった。

 また、ダウンロード作業の状況を一元管理できる「ダウンロードマネージャー」も搭載され、ダウンロードしたファイルの検索機能などが利用できるようになった。

デザインが新しくなった通知バー ダウンロードマネージャー

プライバシー保護の「追跡防止」と、セキュリティ機能の「ActiveXフィルター」

 プライバシー保護の観点からは、新たに「追跡防止」機能が追加された。複数のサイトにまたがってユーザーの行動を追跡するといった行為を阻止するための機能で、サードパーティが提供する追跡防止のブラックリストなどを登録することが可能。現時点では日本でこうしたリストは提供されていないが、マイクロソフトでは今後国内でもセキュリティやプライバシー保護の活動を行う団体と協力して、提供を検討していきたいとしている。

 セキュリティ面では、許可したサイトのみでActiveXコントロールを実行できるようにする「ActiveXフィルター」を搭載。標準ではActiveXコントロールの実行を禁止し、必要なサイトのみ実行を許可するといった使い方が可能になる。

追跡防止機能 ActiveXフィルター

遅いアドオンを通知する「アドオンパフォーマンスアドバイザー」

 IE9ではGPUの活用や新JavaScriptエンジンの搭載など、パフォーマンス向上も大きな改善点としているが、プラグインなど追加でインストールしたアドオンがパフォーマンスを低下させているケースもある。そのため、IE9には、起動時に時間がかかるアドオンを通知する「アドオンパフォーマンスアドバイザー」機能が搭載された。標準では、アドオンによる遅延が0.2秒を超えると通知が表示され、無効にするアドオンを設定できる。

 また、GPUによるレンダリングは画像だけでなくCSS3などウェブページの表示にも利用されるが、GPUの機能が低い場合にはCPUによる描画の方が速い場合もあるため、どちらを利用するかはIE9のインストール時に自動的に設定される。設定を変更する場合には、設定メニューの「インターネットオプション」→「詳細設定」で、「アクセラレータによるグラフィック」の項目で行える。

アドオンパフォーマンスアドバイザー GPUレンダリングの利用は設定で変更できる

HTML5やCSS3など標準技術に準拠、SVGにも対応

 IE9ではHTML5やCSS3などの標準技術への対応も強化した。FirefoxやGoogle Chrome、Safari、Operaといった他のブラウザーも、標準への準拠という姿勢は共通しており、最大のユーザーシェアを持つIEもこの姿勢を鮮明にしたことで、今後はさらに各ブラウザーが標準規格に準拠した上でパフォーマンス向上を競っていくことが期待できる。マイクロソフトでは、こうした標準技術を利用した様々なデモを披露するサイト「Test Drive」を公開しており、IE9だけでなく他のブラウザーからもアクセスが可能だ。

 また、ベクターグラフィックスの記述言語「SVG」への対応も進み、各種のアニメーションなどに利用できる。4月に米国で開かれたイベント「MIX11」で公開された、カヤックが製作したSVGによるアニメーションコンテンツ「SVG女子」も、IE9日本語版の公開に合わせて日本語版ページが公開されている。

マイクロソフトのデモサイト「Test Drive」 SVGで記述されたアニメーションコンテンツ「SVG女子」

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(三柳 英樹)

2011/4/26 18:23