■gooラボ「ウォークスルービデオシステム」で海中映像も
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「ウォークスルービデオシステム」トップページ
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西表島・バラス東の海中映像
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NTTレゾナントは、実験サイト「gooラボ」にて実証実験中のサービス「ウォークスルービデオシステム」の対応エリアを拡大した。
同サービスは、移動する車や人の視点から撮った街角の映像と地図とを連動させることで、実際にドライブやウォーキングをしているような感覚を味わえるコンテンツ。アクセスすると、地図の上に前方と左右方向の3画面が表示されて動画が再生される。地図上には車のアイコンが表示され、動画の再生に連動して地図上を移動する。車のアイコンは地図左上の「オートナビ」というボタンを押すと自動的に移動を開始し、オートナビを解除すると矢印が表示されて、マウスのクリックで移動する方向を選べる。
地図にはスポット情報も掲載されており、地図上で番号が振られたアイコンをクリックすると、ポップアップメニューが表示されて写真付きの施設情報が読める。さらにユーザーからの投稿機能も備えており、goo IDでログインすることで、グルメ情報など多彩なスポットを写真付きで投稿できる。YouTubeやClipLifeなどの動画投稿サイトと連動させることも可能だ。
今回追加されたエリアは、横浜、京都、沖縄の3地域。横浜は、みなとみらい周辺と中華街周辺の映像で、高層ビルが建ち並ぶ光景や、大きな船を見ながらのドライブが楽しめる海沿いの道、中華料理店が並ぶ細い路地などを収録。京都は、住宅が連なる路地や清水寺の境内など、古都の情緒たっぷりの動画を収録している。特に清水寺の映像は、入口から奥へと坂を登っていく様子が詳細に収録されており、まるで本当に境内を歩いているような気分にさせられる。もちろん“清水の舞台”として有名な本堂周辺の映像も楽しめる。
そして今回追加された中でもっとも注目されるのが、沖縄の西表島の映像。このエリアについてはバラス東、ディスカバリー、フェアリーパークの人気ダイビングスポット3エリアの海中映像が収録されている。海中映像の掲載は同サービスでも初めてで、実際に海の中を潜っているかのような浮遊感を堪能できる。地図についても、海底の凹凸を表したわかりやすい図を掲載しており、ダイビング愛好家が事前に地形を確認するのに役立つだろう。都市部だけでなく自然の映像も新たに加わってますます充実してきた同サービス。忙しくて旅行に行けない人は、これらの映像を見てぜひ旅気分を味わっていただきたい。
■URL
ウォークスルービデオシステム
http://map.labs.goo.ne.jp/walkthrough/
■関連記事
・ ニューヨークの街を仮想ドライブ、gooラボで実験(2007/08/07)
■衛星の台風観測データが見られる「JAXA/EORC台風データベース」
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太平洋北西部
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PRの3D動画
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そろそろ8月も終わりだが、これから9月にかけて用心しなければならないのが台風。大雨や洪水、強風による被害が増えている中、しっかり防災の準備をしておきたいところだ。そのために活用したいのが、インターネット上の台風情報サイト。中でも特に注目したいのが、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の地球観測研究センター(EORC)が提供する「JAXA/EORC台風データベース」だ。
同サイトでは、衛星を使って観測した台風データを配信している。データは、熱帯降雨観測衛星(TRMM)に搭載されている降雨レーダー(PR)と、マイクロ波観測装置(TMI)、可視赤外観測装置(VIRS)、米国の地球観測衛星(Aqua/AMSR-E)に搭載されているJAXAが開発した改良型高性能マイクロ波放射計、環境観測技術衛星(Midori-II/AMSR)に搭載されている高性能マイクロ波放射計と、5つのセンサーから得られた観測データを収録している。
データの検索方法は、地図から探す方法と、センサー名や地域、年月など細かい項目を指定する条件検索の2種類。地図検索は、世界地図を「インド洋北部」「インド洋南部」「太平洋北西部」「太平洋南部」「太平洋北中部」「太平洋北東部」「大西洋北部」の7エリアに分けて、この中からクリックで選べるようになっている。台風関連サイトというと日本周辺の情報しか見られないものが多いが、このサイトでは世界中をカバーしているので、海外旅行や出張をする場合にも便利だ。
日本近海の情報を見たい場合は「太平洋北西部」を選択する。ここでは今年発生した台風の軌跡が地図上で確認可能で、「トロピカル・ストーム」や「スーパー・タイフーン」といった分類や台風名、台風番号、発生期間、最大風速、各衛星センサーの観測データなどをまとめた表が掲載されている。また、細かい経路図も表示可能だ。衛星センサーの中で視覚的に最もインパクトのあるのが、降雨レーダー(PR)の3D動画。降雨状況を3DのCGでさまざまな角度から見られるこの映像は凄い迫力だ。
このような過去のデータベースを検索できるほか、衛星が日本とアジア周辺で観測した最新の画像を「台風速報」のコーナーで公開している。台風の被害を最小限に食い止めるためにも、太平洋上に台風が発生したというニュースをキャッチしたら、とりあえずこのサイトで情報を確認して、台風の規模や位置などを確認する習慣を身に付けておきたいものである。
■URL
JAXA/EORC台風データベース
http://sharaku.eorc.jaxa.jp/TYP_DB/index_j.shtml
■都内の坂道を写真付きで掲載した「東京23区の坂道」
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東京23区の坂道
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汐見坂
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ふだん電車や車ばかり利用しているとつい忘れがちだが、実は東京という街は坂がかなり多い。「山の手」という言葉が表す通り、都内には高台や起伏が点在しており、そこを人が行き来するために数多くの坂が生まれた。これらの坂を実際に歩いて、その写真を掲載したサイトが「東京23区の坂道」だ。東京23区内に存在する坂は500以上とも600以上とも言われているが、このサイトで収録されている坂の数は663とかなり充実していて、その圧倒的な情報量に驚かされる。
収録されている坂は、すべてトップページの表にまとめられている。区ごとに分類した上で、さらに各区をいくつかのエリアに分けて掲載しているのでわかりやすい。たとえば千代田区の「皇居方面」をクリックすると、「汐見坂」「梅林坂」「紀伊国坂」の3つが写真入りで表示される。標識の説明文も載っているので、その坂にどのような由来があるのかもしっかり学べる。
さらに、それぞれの坂の詳細ページも用意されていて、たとえば汐見坂の場合は16枚もの写真が掲載されている。坂下や坂上から見た景色だけでなく、展望台から坂の横を見た写真や標識の写真など、さまざまな角度からの写真を見ることができる。標識に英文が載っている場合は、英文の解説文も読めるようになっている。また、写真の撮影日や、同サイトに掲載された日付などの基本情報もしっかり記載されている。
トップページの表の各エリアに表示された「map」というリンクをクリックすると、地図も閲覧可能だ。地図はGoogle MapsなどのAPIを用いたものではなく簡易的なものだが、坂の位置がわかりやすく示されており、これをプリントアウトすれば、実際に坂を訪れる際に役に立つだろう。
これらのデータベースのほかに、同サイトでは東京の坂道についての解説も載せている。坂道のできた時期や坂道の名前が付いた時期、坂道の傾斜についての解説など、坂道好きな人に役立つ知識が学べる。また、坂道の標識についての解説もあり、各区の標識の形を写真とともに説明している。日頃は仕事で慌ただしく都内を動き回っている人も、たまにはこのサイトを参考にのんびりと坂巡りを楽しんでみてはいかがだろうか。
■URL
東京23区の坂道
http://www.tokyosaka.sakura.ne.jp/index.htm
(2008/08/28)
碓氷 貫(うすい とおる)
地図に関することならインターネットの地図サイトから紙メディア、カーナビ、ハンディGPS、地球儀まで、どんなジャンルにも首を突っ込む無類の地図好きライター。地図とコンパスとGPSを片手に街や山を徘徊する日々を送る一方で、地図関連の最新情報の収集にも余念がない。
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