【通信事業】
北陸のプロバイダー3社が商用地域IX実験
■URL
http://www.nxi.jp/
石川県金沢市に本社を持つプロバイダー3社が共同で、地域IXの実験を19日から開始する。ネスク、石川コンピュータ・センターの「incl」、金沢ケーブルテレビネットの「スペースLAN」が相互接続し、映像コンテンツの配信実験を行なう。会員規模で約9万人のネットワークで、商用としては北陸で初めての地域IXになるという
今回の実験は、経済産業省の補助事業である「環日本海情報流通拠点形成のための商用地域IXセンターの設置」事業として行なわれるもの。北陸朝日放送と北陸メディアセンターも実験に協力し、テレビ番組などのローカル映像コンテンツを提供する。本格運用開始は来年度中の早い時期を予定しており、他の地域プロバイダーにも参加を呼びかけるとともに、自治体や大学、民間企業からの接続も見込んでいる。
なお、実験期間中はコンテンツ配信の検証に限定するが、将来はIXにおける相互接続サービスのほか、ハウジングやディスクスペースの提供、コンテンツ配信の課金システムなどの付加サービスも計画している。また、IXに参加するプロバイダーが共通のIP電話基盤を採用する方向で話し合いを進めているとしており、会員同士の無料通話も実現したい考えだ。
通常、異なるプロバイダーのユーザー同士で通信する場合、たとえ地理的に近いユーザーであっても東京や大阪のIXを経由することになり、速度低下や遅延にもつながる。これに対して地域IXで相互接続すれば、上流回線の混雑状況にかからわず、ローカルユーザー同士で快適に通信できるようになる。映像などの高帯域コンテンツ配信のほか、IP電話やP2Pアプリケーションでも効果が期待されている。
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(2003/3/14)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]
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