【調査結果】
米国ネット広告市場に復調の兆し~IABが最終調査結果を修正
■URL
http://www.iab.net/news/pr_2003_06_12.asp (英文)
米広告業界団体のInteractive Advertising Bureauによる「Internet Ad Revenue Report」の最終調査結果が公表された。これは2003年4月に発表された数字を最新データに基づき修正したもので、修正されたデータからは米国のネット広告市場に復調の兆しが見られることが分かる。PricewaterhouseCoopersが調査を担当した。
それによると、2002年第4四半期のネット広告売上は、予測の15億ドルを1億ドル上回り16億ドルで確定した。2002年第3四半期に比べて第4四半期の売上が9%上昇したという結果となった。この修正は売上上位のネット広告業者の予測よりも実際の売上が伸びた結果である。
この調査を実際に担当したPwCのニューメディア担当ディレクターPete Petrusky氏は「売上増加に消極的な影響を与えていた複数の要因が改善しつつあるように見え、全体的な広告支出が穏やかに回復している。またネット広告業者たちはドットコム企業の退出で失なった売上の影響はもはや受け続けていない。また、急速に成長している高速インターネット接続の普及によって伝統的なブランド広告主が、より効果的で大きくクリエイティブな広告フォーマットを使った広告の実験の機会を提供していることが分かる」とコメントした。
広告の個別の様子を見ていくと、2001年にキーワード広告が占めた割合は4%だったものが2002年には15%に急上昇した。これは2002年第4四半期だけで見ると、全広告フォーマットのうち21%を占めており、キーワード広告が急速に成長している市場であることが分かる。片方でバナー、スポンサーシップ広告などは広告主との間の長期契約が失効したことから若干売り上げが落ちている。
◎関連記事
■米マクドナルド調査、ページ切替時に表示する巨大広告が最も効果的
■米国のインターネット広告売上が回復傾向~広告業界団体調査で判明
■米国のインターネット広告売上、2002年第3四半期は増加に転じる~米調査
(2003/6/16)
[Reported by 青木大我 (taiga@scientist.com)]
|