独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、各事業の成果を一般に紹介することを目的とした展示会「IPAX Spring 2004」を東京・有明の東京ビッグサイトで開催している。期間は5月11日から14日までで、「ビジネスシヨウ TOKYO2004」との併催となっている。
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ソフトイーサ社の登大遊社長
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ソフトイーサ社の代表取締役社長である登大遊氏のブースでは、IPAの未踏ソフトウェア創造事業にも採択されている仮想VPNソフトウェア「SoftEther」のデモンストレーションが行なわれていた。デモは、SoftEther Version 1.0を利用したもので、ネットワークの異なるクライアントPC2台を仮想HUBやVPNサーバーを挟んで接続し、動画ファイルなどをネットワークをまたいで閲覧できるようにしたもの。接続方法としては「基本的なパターン」(登社長)だ。
ソフトイーサ社では、13日にIPAX Spring 2004会場で「SoftEther Version 2.0」を発表する。登社長によると、SoftEther Version 2.0では、プログラムを最適化することで通信速度の高速化を実現。「開発には数カ月間かかったが、速度は前バージョンと比較して約2倍のスピードになった」という。また、ロードバランサーを搭載し、「数千台の接続に耐えられる」としている。このほか、複数仮想LANの設定なども可能になった。今後は、「ブロードバンドルータやPCに組み込んで販売することも考えている」としている。
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デモでは、ネットワークの異なるクライアントPC2台を仮想HUBやVPNサーバーを挟んで接続し、一方のPCから動画ファイルなどを閲覧できた
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動画サンプルには、登社長のWebサイトで公開されている「SoftEther MATRIX」が利用されていた
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会場では、SoftEther製品版の開発について登社長と独占契約を結んだ三菱マテリアルのスタッフの姿もあり、製品版である「SoftEther CA」について説明を行なっていた。SoftEther CAでは、公開鍵暗号方式などを利用してセキュリティを高めたという。電子証明書による認証システムや、ユーザー管理、アクセス制御などの機能も搭載する。スタッフによると、「SoftEther CAは、外部ネットワークからファイアウォールを越えて内側のネットワークにアクセスできるだけでなく、内側から外側に向かうアクセスに対しての管理も行なえるようになった」という。「SoftEther Version 2.0の機能もなるべく早期に取り入れるようにしたい」としている。
このほか、SoftEther CAとICタグを活用した製造・流通向けソリューション「M2S data Tube」の解説も行なっていた。
関連情報
■URL
IPAX Spring2004
http://www.ipa.go.jp/event/ipax/spring2004/
関連記事:VPN構築ソフト「SoftEther」関連記事インデックス
http://internet.watch.impress.co.jp/static/index/2004/03/04/softether.htm
( 鷹木 創 )
2004/05/11 17:48
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