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「IPv4アドレス枯渇後の世界!?」と題した展示
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幕張メッセで開催中の「Interop Tokyo 2009」では、旬な話題を取り上げる「主催者企画」による展示が行われている。その中の「IPv4アドレス枯渇対応タスクフォース」ブースでは、IPv4アドレスの枯渇による影響を理解してもらうためにパネル展示やライブデモ、セミナーなどを実施している。
「IPv4アドレス枯渇後の世界!?」と題した展示では、地図画面がブロック状に“虫食い”状態となった「Google マップ」を紹介。説明員によれば、原因は、キャリアグレードNATの導入により、通過できるセッション数に制限が出るためだ。
IPv4アドレスの枯渇に対応するにはIPv6の導入が必要になるが、その時期までにデータセンターやISP、エンドユーザーなどがすべてIPv6に対応できない可能性がある。そこで考えられるのが、ISPレベルでNAT(アドレス変換)を行うキャリアグレードNATだ。
キャリアグレードNATでは、グローバルIPアドレスを節約するために、1つのグローバルIPアドレスに多数のユーザーを収容する。各ユーザーにはプライベートIPアドレスを割り当て、ISP側でグローバルIPアドレスとの変換を行うことでインターネットに接続する。だたし、1つのIPアドレスが張れるセッションにも制限が生じるため、1人のユーザーが使えるセッション数も減少する。
“虫食い”状態となった「Google マップ」の展示は、キャリアグレードNATにより、1台のPCから張れるセッションが少なくなったことを想定したものだ。説明員は、「地図を描画するために数十セッションを用いるGoogle マップでは、キャリアグレードNATでセッション不足になると、ページ全体が完全には表示されなくなる可能性がある」と話す。
IPv4アドレス枯渇対応タスクフォースのブースではさらに、「目で見てわかる、使ってるIPv6!」「IPv6 Ready Logo Program」といったパネルのほか、IPv4アドレスの在庫があと数年で枯渇することを説明するパネルが掲げられている。また、「自宅で使おうIPv6」と題したセミナーは、立ち見が出るほどの盛況ぶりだった。
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「目でみてわかる、使ってるIPv6!」と題した展示
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数年以内にIPv4アドレスの在庫が枯渇すると訴えている
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関連情報
■URL
Interop Tokyo 2009
http://www.interop.jp/
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( 増田 覚 )
2009/06/10 19:29
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