マイクロソフトは24日、ハードウェア開発パートナーを対象としたテクニカルコンファレンス「Microsoft Windows Hardware and Driver Conference 2005」を都内で開催した。基調講演では、64bitプロセッサに対応した「Windows XP Professional x64 Edition」の概要と、米国で4月末に行なわれたWinHEC 2005のダイジェストとして次期Windows「Longhorn(開発コードネーム)」に関する説明が行なわれた。
マイクロソフトのWindows Platform担当業務執行役員シニアディレクターを務める佐分利ユージン氏は、Windows XP x64版の概要を説明。x64版は従来の32bitアプリケーションも動作するため、32bitから64bitへのスムーズな移行が可能になるというメリットを説明した。
また、複雑な計算を必要とするアプリケーションなどでは、64bitに対応することのメリットが大きいとして、3Dグラフィック作成ソフト「LightWave 3D」の64bit版を用いたデモを行ない、32bit版との違いを強調。64bit版では従来の32bit版に比べて描画性能が大幅に向上し、テクスチャーを反映させた状態でのプレビューも可能となるなど、作業効率も向上するとした。
このほか、マイクロソフトもすでにx64をシステムとして導入しており、MSN Searchやmicrosoft.comのWebサイトなどで威力を発揮していることを紹介。マイクロソフトはWindows XPや次期WindowsのLonghorn、Windows Serverなどのx64版OSを投入し、2005年中には多くの64bit対応サーバーが出荷され、2006年には64bit対応OSが主流になるとの見通しを語った。
米MicrosoftのWindows Hardware Platform Evangelism ディレクターを務めるMarshall Brumer氏は、4月末に米国で開催されたWinHEC 2005のダイジェストの形で、次期Windows「Longhorn」についての説明を行なった。
Longhornのスケジュールについては、2005年夏に「Beta 1」をリリース、9月に開催されるソフトウェア開発者向けのカンファレンスPDC(Professional Developers Conference)向けで特別版の配布を予定しているという。その後、エンドユーザー向けにも配布を行なう「Beta 2」をリリースし、2006年末に「Longhorn Client」、2007年に「Longhorn Server」を発売するとしている。
Brumer氏は、Longhornと64bit化に向けての課題はデバイスの対応だとして、ハードウェアの開発者に対してデバイスドライバの対応を呼びかけた。
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「LightWave 3D」で32bit版と64版の違いをデモンストレーション
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Microsoftでのx64システム導入
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Longhornのデモ画面
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Longhornのスケジュール
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関連情報
■URL
Microsoft Windows Hardware and Driver Conference 2005
http://www.microsoft.com/japan/events/whdc05/
( 三柳英樹 )
2005/05/24 17:20
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