12月17日、全員参加型の会議イベント「忘年会議2005 Sponsored by Yahoo!検索」が開催された。イベントにはヤフーリスティング事業部サーファー部の関裕司氏が登場し、「Yahoo!検索 キーワードから見えてくるトレンドとヒットの法則」という題で講演を行なった。
● 第2キーワードで検索のトレンドを把握
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ヤフー リスティング事業部サーファー部の関裕司氏
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関氏は初めにYahoo! JAPANの年間ランキングとその特徴を紹介。3位に楽天、4位にgooと、これまでgooが上位だったランキングが入れ替わり、ランク外だったmixi が12位に登場するなど、昨年とは大きな違いが見られるという。「特にmixiの検索回数は今年1年で急上昇した」。
特徴的な点として紹介されたのが18位の壁紙。「普段だと壁紙は上位にランキングされるキーワードだが、そろそろPCで壁紙を設定するという段階ではなくなっているのかもしれない」。また、39位の「価格」にも注目し、「インターネットで買い物をする時にまず検索をするという調査結果があるが、今年は検索を使ってインターネットで買い物をするということが広がりを見せたのではないか」との考えを示した。
続いて関氏は第2キーワードによるランキングデータを紹介。1つのキーワードを指定し、そのキーワードと一緒に検索されたキーワードのランキングを見ることで、検索のトレンドが把握できるという。
「ブログ」の第2キーワードでは「眞鍋かをり」「古田敦也」といった有名人、「生協の白石さん」「鬼嫁日記」といった話題のブログが第2キーワードとして多く検索された。検索ランキングでも急上昇を見せたという「mixi」の第2キーワードでは「とは」「招待」が多く、「200万人を超えた mixiでも、未だに何だかわからない人も多いのだろう」と語った。
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2005年のキーワード検査クランキングTOP50
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第2キーワードを見ることで第1キーワードのトレンドがわかる
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● 継続的に話題を提供することで検索回数を底上げ
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「ダイオウイカ」は1日だけ突発的に検索回数が急上昇したバズクエリーの典型的な例
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検索ランキングのTOP50に登場するキーワードは、ほぼ毎日検索されるメジャーなキーワードばかりだが、ある日を境に突然検索回数が急上昇する「バズクエリー」と呼ばれるキーワードもあるという。その端的な例が「ダイオウイカ」で、ダイオウイカの生きた姿を捉えたというニュースで、突然1日の検索回数が1万2,000回まで伸びたという。ただし検索が伸びたのはその日だけで、次の日からはほぼ平均の1日数十件程度に戻ってしまう「バズクエリーの典型的なパターン」だという。
一方、「mixi」に関しては右肩上がりの検索回数増加ではあるが、検索回数は平日に多く休日に少ないという特徴が見られる。逆に「たまごっち」では平日よりも休日が多く、「検索から生活パターンがありありと見えてくる(関氏)」。
たまごっちに関しては、もう1つ興味深い特徴があるという。「2004年に通信ができるたまごっちが発売されてから、2005年までに次々新機種を投入することで、徐々に検索回数が上がっている」と関氏は指摘、「ユーザーの興味を継続的に引き付けることに成功している」とした。
「電車男」「生協の白石さん」も同様の特徴が見られるという。電車男は書籍や映画、ドラマ化が続き、生協の白石さんは新聞で連続して紹介され、書籍化や大学からの表彰状がさらに話題を集めた。関氏は「世間での話題が終わるといったん検索ピークは落ちるが、そこで間髪いれずに話題を提供することで検索回数の底上げになり、誰もが知っているメジャーなキーワードになっていく」と指摘。「大人から子供までストライクゾーンが広く、話題を継続的に提供できること。さらに若干の謎や秘密があって、それをネットで探すことが話題になってキーワードが活性化する」との特徴を示した。
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200万人会員突破とサービスが好調なmixiは検索回数も急上昇
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継続的に話題を提供することが検索回数の底上げに
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関連情報
■URL
忘年会議2005 Sponsored by Yahoo!検索
http://www.muteki-kaigi.com/2005/12/2005_sponsored_by_yahoo_japan.html
関連記事:Yahoo!技術を使った数々のHackを披露[Broadband Watch]
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/event/11251.html
■関連記事
・ 電車男が生協の白石さんに勝利、ニフティの「検索キーワードランキング」(2005/12/13)
( 甲斐祐樹 )
2005/12/19 21:24
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