NTTグループが描く“明日の生活”を紹介する「フューチャー スクエア」の「感じるゾーン」では、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を装着してロボットと触れあうことで、その場所に人が実在しているかのような体験ができる「バーチャルヒューマノイド」を展示していた。
● ロボットに3DCGを重ね合わせることで“触れ合える”
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ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を装着してロボットと触れあうことで、その場所に人が実在しているかのような体験ができる
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ユーザーがHMDを使って人型ロボットを見ると、ロボットの動きに合わせて作成された3DCGがロボットに重ねて表示される。ロボットの動きについては、モーションキャプチャ技術により人間の動きを再現している。現在は実用化のめどはないが、担当者によれば「将来遠く離れた家族と触れ合えるような仕組みを提供したい」という。
実際に試してみると、目の前の画面には美しい女性が映し出されたものの、触れてみるとロボットの素材である繊維の感触が手に残るのが残念だった。
● 至近距離で座る2人には「くっつきすぎ」と注意
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天井から吊るされているのが「MeetBall」
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NTTサイバーソリューション研究所では、適切なタイミングで会話を盛り上げる機器「MeetBall」を展示していた。
MeetBallは直径35cmのボール状の装置で、この中に音声および画像を認識する機器、カメラ、プロジェクター、PCなどが搭載される。言語認識技術や画像認識技術を用いて、場の空気に応じたコメントをすることが可能だという。
会場では「古今東西ゲーム」を行なう4人の参加者に対して、MeetBallが会話を挟み込むというデモを実施。順番を抜かして発言した参加者に「ちゃんと聞いて」と注意したり、至近距離で座っている2人の参加者に「くっつきすぎ」とツッコミを入れていた。
そのほか、さまざまな衣装がプリントされたカードをカメラに向けてかざすと、その衣装が自分の姿に映し出される「ドリームブティック」、離れた相手がすぐ隣にいるように感じられるインターフェイス「スペースコラボレーション」などが展示されていた。
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さまざまな衣装がプリントされたカードをカメラに向けてかざすと、その衣装が自分の姿に映し出される「ドリームブティック」
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離れた相手がすぐ隣にいるように感じられるインターフェイス「スペースコラボレーション」
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● NTTグループの歴史も展示
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表現や感性を解釈して処理する意味検索エンジン「なずき」
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「学ぶゾーン」では、表現や感性を解釈して処理する意味検索エンジン「なずき」を展示。日本語が文中で意味を持つ最小単位にまで分割する形態素分析を用いており、膨大な調査データの傾向を把握したり、メールを絵文字に変換することなどが可能という。
化粧品のアンケートから抜粋した文を分析するデモでは、「この香りわりと好きです。」という文について、感性分類を「好き」、目的語を「香り」などと解析していた。この技術を開発したNTTデータでは、「従来の言語処理技術は『単語情報』を利用した処理方式が主流だった」としており、「意味情報」を抽出する同社の技術の優位性を訴えている。
このほか、「手書き電報」からIPテレビ電話端末「フレッツフォン」までの情報通信技術の進化と、NTTグループが掲げてきた構想の変遷を、それぞれの時代を代表する通信機器を交えて紹介する「コミュニケーション ヒストリー」というコーナーも用意されている。
「手書き電報」からIPテレビ電話端末「フレッツフォン」までの情報通信技術の進化を、通信機器を交えて紹介する「コミュニケーション ヒストリー」というコーナーも用意
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関連情報
■URL
NTTグループ コミュニケーションEXPO
http://www.regi-expo2005.jp/
( 増田 覚 )
2005/12/20 20:35
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