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前米国務副長官のRichard Armitage氏
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米RSA Security会長兼CEOのArt Coviello氏
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セキュリティ関連のイベント「RSA Conference Japan 2006」が26日、東京・芝公園の東京プリンスホテルパークタワーで開幕した。開催期間は27日まで。
初日の午前中には基調講演が行なわれ、前米国務副長官のRichard Armitage氏が登壇した。Armitage氏は、アジア各国の政治・経済情勢分析や将来予測などを紹介し、中国やインドの成長に見られるように世界の重心がアジアにシフトしていると分析。こうした中で日米関係の重要性は増しており、安全保障の強化と経済協力の継続が重要であると語った。
続いて、米RSA Securityの会長兼CEOであるArt Coviello氏が、ビジネスの世界において最も重要となるIDの保護に関して講演。あらゆるビジネスでユーザーを特定しなければならない局面が増えている一方で、ユーザーのプライバシーは適切に保護されなければならないという問題もあると指摘した。
現状では、認証によってユーザーを特定した形で行なう取引と、現金取引のようにユーザーが匿名を保ったままで行なえる取引があり、認証と匿名に二分されていると説明。これに対して、商取引に求められる認証のレベルには金額などによってさまざまな段階があり、レベルに応じて適切な認証方式が提供されることが望ましいと語った。
また、商取引を考える上でオンライン犯罪は大きな懸念材料となっており、この問題に立ち向かっていかなければならないと指摘した。Coviello氏は、「あなたが犯罪が多発する地域に住んでいるならば、まずは住民が団結して地域の見回りを行なうなど、犯罪に立ち向かうという姿勢を犯罪者に対して示すことが必要。現在のインターネットもまさにこうした状況」と語り、日本での提供開始を発表したフィッシング対策サービス「RSA FraudAction」など、オンラインでの不正行為に対する取り組みを紹介。犯罪情報や防御策の共有により、犯罪に立ち向かっていくことが必要だと訴えた。
関連情報
■URL
RSA Conference Japan 2006
http://www.medialive.jp/rsaconference/
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( 三柳英樹 )
2006/04/26 18:21
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