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米Microsoftプラットフォーム戦略担当・ゼネラルマネジャーのチャールズ・フィッツジェラルド氏
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マイクロソフトは26日、Web開発者向けのイベント「REMIX Tokyo」を開催した。米Microsoftプラットフォーム戦略担当・ゼネラルマネジャーのチャールズ・フィッツジェラルド氏が基調講演を行ない、「Windows Vista」上で実現されるWebアプリケーションを紹介した。
フィッツジェラルド氏はWebの歴史を振り返り、「15年前にはWindows PCが登場、10年前はWebが普及、5年前はXMLが出現した」と、5年ごとに節目が見られると指摘。現在はWindows Liveの時代と語り、「多様なデバイスやサービスを使うようになり、シームレスなWebを体験するには、『ソフトウェア+サービス』という概念が重要」と訴えた。
ソフトウェアとサービスを組み合わせた事例としては、NHKが2008年内に開始する予定の映像配信サービスと、セカンドファクトリーが開発しているソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を紹介した。
これらのアプリケーションは、動画や3Dアニメーションなど、さまざまなコンテンツを動的に統合したWebコンテンツを体験できる「Windows Presentation Foundation(WPF)」を活用したもの。WPFはWindows Vistaの標準機能として搭載される。
● NHKは2008年中にもオンデマンド映像配信事業を開始
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NHKが2008年開始予定の映像配信サービスの登録画面
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ユーザーの嗜好に応じた番組が表示されるマイページ
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NHKの映像配信サービスでは、日付を設定して番組を閲覧できる「見逃し番組リクエスト」や、NHKのアナウンサーが番組を推薦する「NHKセレクション」などを提供する。ユーザーはまず、好きな番組やジャンル、出演者などのプロファイルを登録。これらの情報と番組のメタデータが照合され、ユーザーの嗜好にあったマイページが生成されるという。
番組のサムネイル画像をマウスオーバーすると、出演者の情報や関連番組、番組に対する評価や感想が表示されるようになっている。例えば、Aさんの評価を見ると、Aさんが推薦する番組情報を取得することも可能だ。
なお、現行の放送法では、NHKの映像資産をインターネット上で有料配信することを禁止している。しかし、現在法改正が進んでいることから、2008年中にはオンデマンド映像配信事業を開始できる見込みだという。
セカンドファクトリーのSNSでは、3D表示される球体上の中心に自分を配置し、関わりの深い人ほど自分の近くに表示。本人の人間関係を一目で把握できる。動画で自己紹介や日記を作成でき、動画に対してタグやコメントを付与することが可能だ。Webブラウザに限定されずにアプリケーションを提供することで、よりリッチなWeb体験ができるとしている。
Windows Vistaでは、WPFのほかに「Internet Explore 7(IE7)」や「サイドバーガジェット」、「Windows Media Center」が組み込まれる。フィッツジェラルド氏は、「IE7ではタブブラウジング機能を搭載し、フィッシング詐欺対策などのセキュリティ機能も向上した。サイドバーガジェットは、デスクトップに簡単に統合可能で、インターネットから最新のコンテンツを取得できる。Windows Media Centerは、ユーザーが視聴したいコンテンツを効率よく検索できる」とアピールした。
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セカンドファクトリーが開発しているソーシャルネットワーキングサービス
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友人をクリックしたところ。自己紹介や日記を動画で作成できる
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関連情報
■URL
REMIX Tokyo
http://www.event-registration.jp/events/remix06/
( 増田 覚 )
2006/10/27 12:13
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