マイクロソフトは15日、企業向け製品イベント「the Microsoft Conference 2006」のスペシャルキーノートセッションにおいて、「Windows Vista」「2007 Microsoft Office system」「Exchange Server 2007」の説明を行なった。
マイクロソフトは、日本における今後3年間の企業活動の基盤となる経営方針として「PLAN-J」を掲げている。セッション冒頭、マイクロソフト日本法人のダレン・ヒューストン代表執行役社長は、「これからも、日本企業とのパートナーシップの確立、政府や教育機関との関係作りに注力し、ユーザーにバリューを提供する力にしていきたい」と語った。
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ダレン・ヒューストン社長
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日本市場へのコミットメント
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● 電話から合成音声でメールや予定の確認も
マイクロソフト日本法人スタッフの飯島シニアプロダクトマネージャが、Windows Vistaの注目機能をデモを交えて紹介した。Windows Vistaでは、PC内のファイル検索機能を強化したという。エクスプローラで検索したファイルのサムネイル表示ができるほか、サムネイルの拡大・縮小も可能だ。
「Outlook 2007」も検索機能を強化。探しているメールをキーワードで検索し、該当するメールに含まれるキーワードをハイライト表示するため「非常にわかりやすい」とアピールした。添付ファイルのプレビュー機能も備える。さらに、メーラー上で予定管理できる「To Do バー」を搭載したという。
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ファイルの検索結果をサムネイル表示
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メールの検索結果では、キーワードをハイライト表示
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Outlookに追加されたToDoバーで予定管理も可能
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また、インフォメーションワーカービジネス本部の吉村シニアプロダクトマネージャは、Exchange Server 2007による情報共有についてデモを行なった。「Outlook Voice Access」と連携して、外出先からでも電話でExchangeにアクセスし、受信トレイや予定表の操作が行なえる。
デモでは実際に電話かけ、予定を確認するところを披露。音声ガイダンスに従ってタッチトーン操作を行なうと、Outlookに登録してあるスケジュールが、合成音声で読み上げられた。加えて、「会議に遅れる」といったような定型文メールもタッチトーン操作で送信できるという。
最後にセキュリティ面に関して、ビジネスWindows製品部の永妻シニアプロダクトマネージャが「Windows BitLocker ドライブ暗号化」のデモを行なった。OSの起動にUSB認証キーを使用することや、HDDを抜き出して情報を読み取る行為にも、暗号化により対応することを紹介。「これにより、ノートPCの盗難や紛失による情報漏洩を防止する」という。
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USB認証キーを差し込まないとOSが起動しない
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BitLockerを使用したHDDを本体から抜き出したところ
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暗号化したHDD(左)と、暗号化していないHDD(右)をデータ解析したところ
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● 新製品による新しいワークフローの実現
Windows&Windows Live エンジニアリング担当のシニアバイスプレジデントであるスティーブン・シノフスキー氏は、「今回我々は、どこにいても共同作業を可能にするツール、情報を管理・保護するツールを開発した。これにより、新しい仕事の世界が実現する」と語った。
また、「特に強調したいのは、Windows Vista、2007 Office systemのインターフェイスを刷新したこと。変更するにあたり、多くの意見を参考にして、とても使いやすいデザインが完成した。慣れ親しむのに時間を要したとしても、それに値する製品になっている」と述べた。
最後にシノフスキー氏は、「興味のあるセッションに参加してもらい、Windows Vista、Exchange Server 2007、2007 Office systemが実現する、簡単な共同作業、簡単な検索、エンタープライズコンテンツの管理、セキュリティの強化を確認していただきたい」とコメントした。the Microsoft Conference 2006は、15日~16日の東京会場を皮切りに、名古屋、大阪、札幌など、全国11都市で開催される。
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シノフスキー氏
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仕事環境のトレンドとソフトウェアの役割
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マイクロソフトが提案する企業向けビジョン「people ready business.」
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関連情報
■URL
the Microsoft Conference 2006
http://www.event-registration.jp/events/msc06/default.htm
( 野津 誠 )
2006/11/15 19:40
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