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NTTドコモの中村維夫代表取締役社長
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中長期ではコミュニケーション分野とライフアシスタント分野を強化する
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「ITU TELECOM WORLD 2006」で4日、各国のCEOが参加するラウンドテーブルが開催された。この中でNTTドコモの中村維夫代表取締役社長が、同社が提供している端末やサービスを紹介して中長期のビジョンを語った。
中村社長は、音声やメール、Web閲覧などのコミュニケーション分野に加えて、おサイフケータイやモバイルSuicaなど、生活を支援するライフアシスタント分野を中長期で強化していると説明。コミュニケーション分野では、「FOMA」として3Gサービスを展開するとともに、3.5Gサービスとして下り最大3.6Mbpsの通信が可能な「HSDPA」を10月に全国主要都市で開始したほか、4Gサービスについても開発を進めていると語った。
携帯電話端末については「903iシリーズ」を紹介し、全機種に音楽再生機能とおサイフケータイ機能、GPS機能、3Gローミング機能を搭載しているほか、HSDPA対応機器やワンセグ対応機種も次々と導入すると話した。HSDPAの高速通信を活用するサービスでは、ユーザーが指定した番組を夜間に自動的にダウンロードする「ミュージックチャネル」を提供しているほか、音楽機能では、ナップスターが手がける定額制音楽配信サービスを携帯電話とPCを使って利用できることなどをアピールした。
また、検索サービスとしては、10月からGoogleなど13社の検索サービスが利用可能となり、iモードの使い勝手が向上したと強調。さらに、国際ローミングに関しては、音声通話が140カ国、パケット通信が90カ国、TV電話が約30カ国で利用できるという。
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ネットワークの進化について
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903iシリーズのラインナップ
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現在強化中というライフアシスタント分野としては、おサイフケータイやクレジットサービス「DCMX」、ワンセグなどを紹介。おサイフケータイについて、「財布の中にあふれた現金や定期券、ポイントカードなどをまとめて携帯電話に入れようとしたことがもともとの発想」とし、実際には電子マネーや電車の切符、社員証などとして使われていると語った。
クレジットサービス「DCMX」については、「電子マネーのような事前チャージが不要なほか、少額決済の場合はクレジットカードのようなサインも不要で、気軽に利用できる」と利便性を強調した。ワンセグに関しては、「テレビ映像と同時にデータ放送を受信できるのが特徴」と述べ、「通勤時間や昼休みなどのテレビ視聴だけでなく、データ放送からリンクしたショッピングも可能」と、様々な利用シーンが想定されるとアピール。最後に中村社長は、「生活ビジネスに役立つ携帯電話実現のために、さまざまな企業との連携でWin-Winの関係を築きたい」と語り、講演を締めくくった。
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おサイフケータイの機能
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ワンセグの機能
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関連情報
■URL
ITU TELECOM WORLD 2006(英文)
http://www.itu.int/WORLD2006/
( 増田 覚 )
2006/12/04 20:48
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