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レンタルサーバー・オルグを代表して寺尾英作氏と高田美紀氏
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「Internet Week 2006」で7日夜に開催された「OP25Bの情報共有のためのISP・ホスティング事業者ネットワーク立ち上げ BoF」において、「OP25B連絡会」の発足が宣言された。
OP25B連絡会は、OP25B(Outbound Port 25 Blocking)に関する情報を共有することを目的として、レンタルサーバー・オルグ、日本インターネットプロバイダー協会情報セキュリティ部会、日本データ通信協会迷惑メール相談センターの3者によって立ち上げられた。BoFでは、レンタルサーバー・オルグを代表して寺尾英作氏と高田美紀氏が発足の経緯や運営についての説明した。
OP25Bは、迷惑メール対策としてメールが使う外向きのTCP 25番ポートをブロックする技術。迷惑メールの送信路を制限することを目的として正式なメールサーバー以外から外部にメールを送れないようにする。このため、OP25Bが実施されるとユーザー自身が直接外部へのSMTPコネクションを張れなくなる(SMTPはTCP 25番ポートを使用する)。
しかし、この技術はその有効性の反面で、今まで外部のメールサーバーを利用していたユーザーにとってその機能が使えなくなるという面も持ち合わせる。インターネット接続に使っているプロバイダーとメールアドレスのドメインが異なる場合などでは注意が必要だ。
OP25B採用に際して通常は、利用者に対して投稿ポートを用意しユーザー認証を経てメールを送れるようにするが、そのことが事前に通知されていないと、突然「メールが送れない」という状況になるという。高田氏は、「ISPのOP25B実施に伴って、ホスティング事業者の窓口が対応に追われてしまう」として、ISPなどに事前の情報提供を呼びかけた。
OP25B連絡会が扱う内容は、ISPによるOP25Bに関するプレスリリース、実施スケジュール、ユーザーへアナウンスした内容、案内ページ。非公開にしたい情報はその通りに扱うという。集められた情報のうち、非公開情報についての提供は登録されたメンバーに限られ、公開可能な情報は専用サイト( http://op25b.jp/ )で提供していく。メンバーになるための条件、ソフトウェアベンダーや事業者向けの啓発情報なども掲載していく予定。
寺尾氏は、「プロバイダーに強いネットワークのある日本インターネットプロバイダー協会、ホスティング事業者に強いネットワークのあるレンタルサーバー・オルグ、迷惑メール対策の施策を行なっている日本データ通信協会、それぞれの強みを生かした活動にしていきたい」と語った。
関連情報
■URL
Internet Week 2006
http://internetweek.jp/
OP25B連絡会
http://op25b.jp/
OP25B(Outbound Port 25 Blocking)
http://www.iajapan.org/anti_spam/portal/Tech/kiso08.html
( 遠山 孝 )
2006/12/08 20:09
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