「CEATEC JAPAN 2007」でKDDIは、複数のカメラで撮影した映像を合成して、実際に自分がその場所にいてあたりを見回せるような「自由視点映像」を配信するデモを行なっている。
この技術は、「超臨場感テレビの基盤技術」と呼ばれるもの。空間の周囲に設置した複数のカメラが同じ被写体を撮影し、この映像をKDDIの映像合成技術で統合する。これにより視聴者は、前や後ろ、横など自分が好きな視点から被写体を見ることができる。また、複数の被写体の間を縫うように視点を移動することも可能だ。
ブース内のデモでは、直径12メートルのスタジオで踊る8人のダンサーを30台のカメラで異なる角度から撮影、これを合成した映像を配信している。専用のコントローラで「前進」「後進」「横回転」などと指示することで、さまざまな角度からダンサーを見ることができる。8人のダンサーの中心に立って周りを見回せるなど、通常カメラが設置できない場所からの視点を味わえることも特徴。
KDDIの説明員によれば、数年後にはこの映像合成技術をスポーツ中継における映像制作に活用し、サッカー選手の視点からプレーを視聴できる映像を通常のテレビとして放送したいという。また、長期的には、視聴者による視点移動を可能とすることで、好きな選手の視点で周囲を見渡せる映像配信も実現したいとしている。
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正面からの視点
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斜め横からの視点
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斜め後ろからの視点
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ダンサーの輪の中心からの視点
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関連情報
■URL
CEATEC JAPAN 2007
http://www.ceatec.com/
関連記事:“仮想化現実”技術により選手の視点でサッカー中継を
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0303/jiyu.htm
( 増田 覚 )
2007/10/03 12:00
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