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朝日放送のブースでは4K映像の非圧縮伝送のデモを行なっている
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「Interop Tokyo 2008」の併催イベント「IMC Tokyo 2008」に出展する朝日放送のブースでは、高速回線を利用した映像配信技術として、現在のハイビジョンの約4倍の解像度を持つ、いわゆる「4K映像」を中継するデモが行なわれている。
朝日放送では、NTTやシスコシステムズなどとの協力により、大阪本社と千葉県幕張の会場との間を10Gbps回線で結び、4K映像を非圧縮(約6.5Gbps)でリアルタイム配信するデモを行なっている。中継回線としては、NICTの「JGN2plus」やNTTの「GEMNET2」、NTTコミュニケーションズの「首都圏NW(仮称)」など様々な種類の10Gbps回線が接続されているが、6.5Gbpsにもおよぶ超高画質の4K映像はスムーズに流れている。
朝日放送では、6月23日から新社屋での放送を開始するが、新社屋の建設にあたってはハイビジョンの次を考慮した仕組みを作ったと説明。シスコシステムズの超広帯域・高信頼ビデオヘッドエンド/コア「CRS-1」を採用するなど、100Gbpsにも対応できるインフラを構築したとしている。
一方、4K映像を圧縮して伝送する技術については、既に実際の製品としてNTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)が、Interop Tokyo 20008の展示会場でデモを行なっている。
NTT-ATでは、JPEG 2000フォーマットにより4K映像を500Mbpsまで圧縮し、IP伝送する製品「JPEG 2000リアルタイムコーデック」を、6月5日に発売している。展示会場では、NTT横須賀R&Dセンターとの間を1Gbpsの回線で結び、4K映像のリアルタイム伝送を行なっている。
NTT-ATでは、4K映像をリアルタイムでJPEG 2000方式により符号化・複合化し、IPネットワークで伝送する方式は、世界初の商用化と説明。オペラやコンサート、イベントなどのライブ中継や、医療映像の中継などの用途に向けて販売していくとしている。
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朝日放送のデモの概要。4K映像の6.5Gbpsストリームを大阪から幕張まで中継
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NTT-ATの「JPEG 2000リアルタイムコーデック」。4K映像を500Mbpsに圧縮してリアルタイム配信が可能
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関連情報
■URL
Interop Tokyo 2008
http://www.interop.jp/
IMC Tokyo 2008
http://www.imctokyo.jp/
朝日放送
http://asahi.co.jp/
ニュースリリース(NTT-AT)
http://www.ntt-at.co.jp/news/2008/release080605.html
( 三柳英樹 )
2008/06/12 19:24
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