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「情報大航海プロジェクト」のブース
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経済産業省が推進する「情報大航海プロジェクト」のブースでは、各企業や団体のコラボレーションによる実証事業や共通技術に関する展示を行っている。
情報大航海プロジェクトは、Web上の情報だけでなく実社会の情報などを含めた多様な情報を検索・解析するための「次世代検索・解析技術」の開発を支援するとともに、それらの技術を用いた実証実験を実施。オープンに利用できる技術の共通基盤を構築するとともに、実証実験を通じて制度的課題を洗い出し、必要な環境の整備を図ることを目的としている。
プロジェクトは2007年から開始。2年目となる2008年度の取り組みとしては、これまでの実証事業の成果から「基盤共通技術」を抽出するとともに、基盤共通技術を利用した企業や大学などのコラボレーション活動の推進などに取り組んでおり、今回の「CEATEC JAPAN 2008」の展示でも、実証事業とともに共通基盤技術の活用をアピールしている。
2008年度の実証事業のうち、NTTドコモを中心とした「マイ・ライフ・アシストサービス」は、GPS付き携帯電話やICカード乗車券から収集したユーザーの行動データをもとに、ユーザーにおすすめの情報やコンテンツを表示する「空気の読めるケータイ」を提供しようというもの。サービスでは、共通技術として「プライバシ情報保護基盤」と「行動に基づくレコメンデーション技術」を使用し、これにGPS付き携帯電話やICカード乗車券からの位置情報を組み合わせている。
実証事業では、共通技術をもとにユーザー自身がプライバシー情報の開示と流通を制御できる「プライバシ情報セキュア流通技術」を開発。収集した情報は匿名化・モデル化した上でコンテンツ事業者やマーケティング会社などに渡すため、ユーザーは個人が特定されない形で行動履歴に基づくサービスが受けられ、事業者側も情報漏洩リスクを管理コストを軽減しながら新たな事業展開が可能になるとしている。年内にも一般からユーザーを募る形での実証実験を行う予定。
情報大航海プロジェクトのブースでは2008年度の実証実験のほか、2007年度に実証実験として採択された「サグールテレビ」「Viewサーチ北海道」、共通技術の利用例としてNHK技研が公開した番組のメタ情報検索システム「CurioView」などの展示が行われている。
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「マイ・ライフ・アシストサービス」の利用イメージ。エリア内のユーザーにおすすめの情報が表示される
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グルメ情報やクチコミ情報、ニュース、クーポンなど、行動履歴に応じた情報がユーザーごとに配信される
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「マイ・ライフ・アシストサービス」の概要
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実証実験の成果から基盤技術を共通化
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関連情報
■URL
CEATEC JAPAN 2008
http://www.ceatec.com/2008/ja/
情報大航海プロジェクト
http://www.igvpj.jp/index/
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( 三柳英樹 )
2008/09/30 20:53
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