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Windows XPとOffice 2003が4月14日から「延長サポート」期間に

セキュリティ更新プログラム以外の提供は基本的に終了

製品のサポート期間については、マイクロソフトの「サポートライフサイクル」で確認できる
 4月14日に、Windows XPとOffice 2003の「メインストリームサポート」期間が終了となり、「延長サポート」期間に入る。延長サポート期間は5年後の2014年4月8日までの予定で、延長サポート期間中もセキュリティ更新プログラムは引き続き提供される。

 マイクロソフトのコンシューマ向け製品では、発売から最短5年間の「メインストリームサポート」期間が設けられている。ビジネス向け製品では「メインストリームサポート」期間に加えて、さらに最短5年間の「延長サポート」期間があり、合計で最短10年間のサポート期間が設けられている。後継製品の発売が遅れた場合などは、それに合わせてさらに期間は延長される。

 Windows XP(2001年11月発売)とOffice 2003(2003年9月発売)の場合は、既に発売から5年以上経過しているが、後継製品のWindows VistaとOffice 2007の発売が2007年1月となったことから、メインストリームサポート期間は2009年4月まで延長された。

 また、Windows XP Home Editionはコンシューマ向け製品なので、本来であれば延長サポート期間は無く、今回ですべてのサポート期間が終了する予定だった。しかし、ユーザーから延長を求める要望が多かったとして、Home Editionについてもビジネス向け製品のProfessional Editionと同様に、最短5年間の延長サポート期間を設けることが2007年1月に発表されている。

マイクロソフト、XP Home Editionのサポート期間を2014年4月まで延長
 http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/01/25/14573.html


メインストリームサポートと延長サポートの違い

 それでは、「メインストリームサポート」から「延長サポート」になると、ユーザーにはどのような影響があるのだろうか。2つのサポート期間の違いを、もう少し詳しく確認しておこう。

 マイクロソフトのソフトウェア製品では、メインストリームサポート期間には提供されているすべてのサポートを受けることができる。サポート内容を分類すると、だいたい以下のような内容となる。

・セキュリティ更新プログラムの提供
・セキュリティ以外の新しいコンポーネントやService Packの提供
・無償サポート
・有償サポート
・セキュリティ関連以外の修正プログラムのリクエスト

 これが、延長サポート期間になると、「セキュリティ以外の新しいコンポーネントやService Packの提供」と「無償サポート」が行われなくなり、

・セキュリティ更新プログラムの提供
・有償サポート
・セキュリティ関連以外の修正プログラムのリクエスト

のみが行われることになる。一般のユーザーにとっては、延長サポート期間もセキュリティ更新プログラムは引き続き提供されるが、それ以外のコンポーネントやService Packは基本的に提供されなくなると考えていいだろう。

 「無償サポート」は、電話やメールによる「無償製品技術サポート」がそれにあたる。マイクロソフトでは、製品の簡単な操作方法やトラブル解決についての質問を、Windows XP Homeは2件まで、Windows XP Professionalは3件まで、Office 2003は4件まで、フリーダイヤルまたはメールで無償で受け付けている。メインストリームサポート期間終了後は、これらの質問は受け付けられなくなるので、未解決な疑問点などがあるのであれば、4月14日までに質問を済ませておこう。

 「有償サポート」は、企業などがマイクロソフトと契約して、24時間365日のテクニカルサポートやオンサイトサポート(訪問サポート)が受けられるプレミアサービスなどのことを指す。こちらは延長サポート期間中も継続して提供される。

 また、「セキュリティ関連以外の修正プログラムのリクエスト」というのは、ソフトウエアの問題を解決するためのパッチを特定の条件に該当する顧客に提供する、いわゆる「ホットフィックス」と呼ばれるもので、こちらも基本的には企業向けのサポートだ。


サポート期間が終了するとどうなるか

 延長サポート期間も終了すると、すべてのサポートは終了となる。つまり、サポート期間が終了した製品については、脆弱性が発見されても特にマイクロソフトが例外としない限りは、セキュリティ更新プログラムも提供されないことになる。

 Windows XPとOffice 2003では、延長サポート期間がまだ5年あるので少し気の早い話だが、Windows 2000は2010年7月13日に、Office 2000は2009年7月14日にそれぞれ延長サポート期間が終了する(Office XPは2011年7月12日に終了)。これらの製品を使っている場合には、まもなくサポート期間が終了することを念頭に置いておこう。

 また、Serive Pack(SP)については、「次のSPがリリースされてから24カ月後まで(Officeの場合には12カ月後)」がサポート期間となっている。Windows XPの場合には既にSP3がリリースされているので、Windows XP SP2も2010年7月13日にはサポートが終了する。

 Windows Vistaについても、「Home Basic」「Home Premium」はコンシューマ向け製品なので、2012年4月10日にサポートが終了する予定となっている。各OSのサポート期間がいつまでなのかは、マイクロソフトの「プロダクトサポートライフサイクル検索」で調べることができる。ただし、Windows XP Homeのように、サポート期間は特別に延長される場合もある。

プロダクトサポートライフサイクル検索
 http://support.microsoft.com/lifecycle/search/default.aspx

 また、マイクロソフト製品には、Webサイト上にサポート情報が掲載される「オンラインセルフヘルプサポート」期間も設定されている。こちらは、コンシューマ製品やハードウエアなどでは発売から最低8年間、ビジネス向け製品や開発用製品では発売から最短10年間(または基本・延長サポートの終了から1年間)とされている。延長サポートが終了した後でも、「オンラインセルフヘルプサポート」期間中であれば、マイクロソフトのWebサイトから必要な情報や過去の更新プログラムを入手することは可能となる。


関連情報

URL
  マイクロソフトサポートライフサイクル
  http://support.microsoft.com/lifecycle/
  Microsoft Office製品のサポートライフサイクルについて
  http://support.microsoft.com/kb/884219/ja

関連記事
マイクロソフト、XP Home Editionのサポート期間を2014年4月まで延長(2007/01/25)


( 大和 哲 )
2009/04/07 11:07

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