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Amazonのセールや統計調査に便乗する手口など、10月に注意したいネット詐欺3種
2026年9月25日 11:52
ネット詐欺は、その時期に注目を集めるイベントやサービスに便乗します。実際に心当たりがある内容だと警戒心が薄れ、「自分に届いた本物の連絡だ」と思ってしまうためです。
10月にはAmazonの大型セールがあります。また、今年は5年ごとに実施される「社会生活基本調査」もあります。さらに、過去2年を見ると「配送系」のフィッシング詐欺も9月から10月にかけて増えています。いずれも高度な手口ではありませんが、被害に遭う人があとを絶ちません。
今回は、10月に注意したいネット詐欺3種を紹介します。どのような連絡が届き、何を狙っているのかを知っておけば、被害を避けやすくなります。
Amazonの「プライム感謝祭」に便乗するフィッシング詐欺に注意
Amazonは10月16日~19日、プライム会員向けの大型セール「プライム感謝祭」を開催します。大型セールがあるとAmazonから届く案内や、注文した商品の配送状況を確認する機会も増えるため、Amazonをかたる偽メールやSMSにも注意が必要です。
例えば、「お支払い方法に問題があります」「アカウントが停止されます」「注文を確認してください」といったメッセージを送り、本文にあるリンクをタップさせます。リンク先にはAmazonそっくりのログイン画面が用意されており、IDやパスワードを入力すると、その情報が詐欺師に渡ってしまうのです。
Amazonをかたるフィッシング詐欺は、10月に多数報告されるようになります。フィッシング対策協議会によると、2024年10月には前月から1割強増え、報告全体の約26.8%を占めました。2025年10月もAmazonをかたるものが約11.2%を占め、最も多く報告されたブランドでした。
IDとパスワードを盗まれると、Amazonアカウントを乗っ取られて勝手に商品を注文される恐れがあります。偽サイトでクレジットカード番号なども入力してしまうと、それを不正利用される可能性もあります。SMSなどで届いた認証コードまで入力させる手口もあり、「2段階認証を設定しているから大丈夫」とは限らないので注意してください。
5年ごとの「社会生活基本調査」をかたる詐欺にも警戒を
2026年10月20日を基準日として、総務省統計局の「社会生活基本調査」が実施されます。5年ごとに行われる基幹統計調査で、全国から無作為に選ばれた約9万5000世帯の10歳以上の世帯員約19万4000人が対象です。
調査対象になった世帯には10月上・中旬に調査員が調査書類を配布し、紙の調査票だけでなく、PCやスマートフォンからインターネットで回答することもできます。この「ネットで回答できる」という仕組みが、フィッシング詐欺に悪用される可能性があるのです。
実際、2025年の「国勢調査」では、回答を求める偽メールが出回りました。「回答者に記念品をご用意」「回答義務あり」といった文言で偽サイトへ誘導し、電話番号や認証コードを入力させる手口が確認されています。
今回、総務省統計局では、社会生活基本調査を装った不審な訪問者や電話、メール、ウェブサイトなどに注意するよう呼び掛けています。社会生活基本調査では、メールで回答を依頼することはありません。
偽サイトに個人情報を入力すると、その情報が別の詐欺に悪用される恐れがあります。2025年の国勢調査を装ったフィッシング詐欺では、入力させた電話番号と認証コードを使い、オンラインサービスの多要素認証を突破しようとする手口も確認されました。統計調査を名乗りながら、クレジットカード番号や銀行口座の暗証番号を聞いたり、金銭を要求したりする場合も詐欺です。
10月に増える「配送系」フィッシング詐欺、不在通知を装うSMSに注意
3つ目は、宅配便の不在通知や再配達を装うSMSです(SMSによるフィッシングは「スミッシング」と呼ばれることもあります)。「荷物を持ち帰りました」「住所に不備があります」「再配達の手続きをしてください」といったメッセージを送り、リンクをタップさせる手口です。
以前からある手口ですが、10月は特に注意しておきたいところです。フィッシング対策協議会の2024年の統計では、フィッシング報告全体に占める配送系の割合は、9月の約9.5%から10月には約10.9%へ増えました。同年10月には、それまで減っていた宅配便の不在通知を装うスミッシングについても、配信の再開が確認されています。
2025年も同じ傾向が見られました。配送系の割合は9月の約7.5%から10月には約10.1%まで上昇し、フィッシング対策協議会も「特に配送系が増加した」と報告しています。
偽サイトを開くと、再配達の手続きと偽って氏名や住所、電話番号、クレジットカード情報などを入力するよう求められます。
さらにAndroidスマートフォンを利用している場合は、偽サイトから不正なアプリをインストールさせる手口もあります。不正アプリを入れてしまうと、スマートフォン内の情報を盗まれるだけでなく、自分の端末からほかの人へ大量の詐欺SMSを送信されることがあります。身に覚えのないSMS送信によって、携帯電話の利用料金が高額になる可能性もあります。
「メールやSMSのリンクから手続きしないこと」が一番の対策
フィッシングやスミッシングへの対策で重要なのは、メールやSMS内のリンクを開いて手続きを進めないことです。本物か偽物かをメールの文面やリンク先のウェブサイトの見た目だけで判断するのは困難です。詐欺かどうかに関係なく、メールやSMSに書かれたリンクから手続きしないことを習慣にしてください。
メールやSMSで不安を煽り、急いでリンクを開かなくては、と思わせるのは詐欺の常套手段です。そのリンクは開かず、公式アプリや公式サイトに自分でアクセスして状況を確認しましょう。また、社会生活基本調査は、調査員から配布された書類に従って回答してください。これらの基本的な対策を徹底するだけで、多くのフィッシング詐欺を防ぐことができます。
もし偽サイトにパスワードを入力してしまったら、正規サイトからすぐにパスワードを変更してください。クレジットカード情報を入力した場合はカード会社へ連絡し、不正利用の確認やカードの停止、再発行などを相談しましょう。
フィッシング詐欺は、たまたま自分の状況と偽メッセージの内容がマッチしたときに引っ掛かりやすくなります。どのような手口があるのかを知っておけば、不審な連絡が届いたときにも立ち止まることができます。ぜひ家族にも本記事を共有し、「メールやSMSのリンクから手続きしないように」と声を掛けてあげてください。
高齢者のデジタルリテラシー向上を支援するNPO法人です。媒体への寄稿をはじめ高齢者向けの施設や団体への情報提供、講演などを行っています。もし活動に興味を持っていただけたり、協力していただけそうな方は、「dlisjapan@gmail.com」までご連絡いただければ、最新情報をお送りするようにします。




