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米YouTube、クリエイター専用アプリ、字幕翻訳、マネタイズなどの改善計画

~クリエイターからの事前フィードバックを求める

 米YouTubeは23日、今後発表を予定している新機能や取り組みについて発表した。事前に公表することでクリエイターからのフィードバックを得、改善の方向性を間違えないようにしたい考えだ。YouTubeでは今後こうした情報提供を定期的に行うとしているが、その頻度は明らかにされていない。

 今回発表されたのは専用モバイルアプリ、収益化の新手法、動画の字幕(キャプション)作成へのクラウドソーシング導入などの取り組みだ。

 まず、クリエイター向けの専用モバイルアプリを開発中であることが明らかになった。ウェブ管理画面でできることはすべてモバイルでもできるようにしたいというのが基本的な考えだ。しかし、それ以外にもこの専用モバイルアプリで必要なニーズがないかどうか、クリエイターからのフィードバックを求めている。

 また、YouTubeで収益を上げるための種々の方法についても検討している。クリエイターにもっと良い作品を作ってもらいたいと資金提供するファンは多いが、現状では別の場所で資金集め、資金提供を行う必要がある。これをYouTube内で完結できないか検討しているという。広告によるマネタイズの改善も引き続き行っていく。

 さらに、動画の字幕を改善するために、「コミュニティーキャプションプロジェクト」というクラウドソーシング手法を活用する計画がある。コミュニティーにより、字幕やサブタイトルの作成、60以上の言語への字幕翻訳を計画している。YouTube動画の80%は米国外から視聴されていることがこのプロジェクト発足の動機だ。

 これ以外にも、YouTube上の音楽を使ったマッシュアップやカバー楽曲の創作活動を容易にし、原作者へのレベニューシェアも導入してくほか、オーディオライブラリーの規模を拡大し、誰もが利用可能なロイヤルティーフリー音源やサウンドトラックをこれまで以上に提供したいと考えているという。

 また、動画作成に関するノウハウを提供しているYouTube Creator Academyを「いつでもどこでも利用できるようにしたい」としているが、現段階では具体策については明らかにされていない。

YouTube Creator Preview

(青木 大我 taiga@scientist.com)