iPhoneを狙う初のウイルスが登場、“脱獄”済みiPhoneが標的に


iPhoneを狙った初のウイルス「Ikee」。脱獄済みのiPhoneを狙い、壁紙の変更などを行う(Sophosのブログより引用)

 F-SecureやSophosは8日、iPhoneを標的とする初のウイルス「Ikee」が確認されたとして、注意喚起を行った。ウイルスは、アプリケーションの起動制限などを解除する、いわゆる“脱獄”(Jailbreak)を行っているiPhoneに感染するもので、通常のiPhoneには感染しない。

 F-Secureによれば、「Ikee」と命名されたこのウイルスは、Jailbreakを行ったiPhoneでルートのパスワードを変更していないユーザーを標的として、iPhoneの壁紙を英国の歌手Rick Astleyの画像に差し替えるなどの挙動を示すもの。主にオーストラリアでiPhoneが使用しているIPアドレスの範囲をスキャンして感染を広げようとするため、現時点ではオーストラリア以外からの感染被害報告は無いという。

 Sophosでは、Ikeeの作者はこのウイルスのソースコードも公開しており、今後は壁紙の変更だけではなくさらに強力な機能を持つ亜種や、デフォルト以外のパスワードに対しても攻撃を試みる亜種などが出現する可能性があるとして、ユーザーに対して注意を呼びかけている。


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(三柳 英樹)

2009/11/10 18:15