Mozilla、Opera、米司法省も欧州委員会の決定を歓迎


 欧州委員会が、Windowsのブラウザ選択問題について、Microsoftに対する独占禁止法違反の調査を打ち切ったことに対しては、ブラウザベンダーや米司法省も歓迎のコメントを発表している。

 Mozilla CEOのMitchell Baker氏は、「今回の決定ではブラウザ選択画面に多くの注目が集っているが、Mozillaが最も歓迎しているのは、Microsoftが個人が既に決定した事柄を尊重するという重要な原則を採用したことだ」と説明。ユーザーが一度ブラウザを選択すれば、その後はInternet Explorerを何度も勧められることはなく、「個々の人間の決定に対する、より優れた敬意が払われることになる」とコメントした。

 Opera Software CEOのJon von Tezchner氏は、「これはWebの未来の勝利だ。この決定はまた、オープンなWeb標準規格への称賛でもある。なぜなら、これらの共有されたガイドラインは、Webを革新するために必要な原材料だからだ」と述べた。

 OperaのCTOであるHakon Wium Lie氏は、「企業が、欠陥のある標準規格サポートを利用して、ユーザーを縛り付けることのできる時代は終わった。ブラウザ選択画面は、Web標準規格をより良くサポートする、良いブラウザにユーザーがアクセスできるようにするだろう」とコメントした。

 また、米国司法省反トラスト部門法務次官のChristine Varney氏も、この決定を歓迎し、「我々が理解しているところでは、この和解は競争を強化し、業界参加者のインセンティブを保護し、競争に向かって前進していくことができる方法に則っている」とコメントしている。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2009/12/17 12:28